大江千里『1234』

一昨日、箱根に行った帰り、カーステにつないだ iPhone をいじって
次にかけたいアルバムを探していたら、大江千里『1234』が出てきたので聞いた。
シングルになった冒頭の「Glory Days」もいいし、
妻も秦基博のカバーで知っていた「Rain」も名曲だけど、
このアルバムは埋もれてしまいそうな地味な曲、間の曲がなんともたまらない。
「平凡」や「帰郷」や「昼グリル」
退屈なのに疲れきった日々の生活にあるささやかなアイロニーや希望を歌う。


だからドライヴで聞くにしても行きではなく帰りがいいし、
東名高速を下りて環八に入ったら渋滞という
夕暮れのシチュエーションがとてもよくはまる。


中学校のときに出会って以来、ほんとよく聞いた。
青森市の新町商店街の外れにレンタルカセットテープの店があって
そこでダビングもしてくれた。
ある年のお年玉でそこで何本かダビングしてもらった。
他のはブルーハーツBOOWY だったかな。
ちゃんとジャケットもコピーしてケースの中に入れてくれる。
その後僕もCDプレーヤーつきのミニコンポを買ったから、
その頃出たアルバムだけがその店のダビングしたテープで持っているということになる。
1本1,000円ぐらいだっただろうか。
CDや正規盤を買うよりも安かったから、その分たくさんの音楽と出会えた。
そのときたまたま出会ったのが『1234』だった。
調べたら1988年か。僕は13歳だ。


そんなこともあって、大江千里の他のアルバムはほとんど聞いていない。
同じく名盤とされるひとつ前の『Olympic』は今ひとつ聞かないし、
ブレイクした印象のあるその後の『redmonkey yellowfish』や『APPOLO』も
リアルタイムに聞いたけどピンと来なかった。
たぶん、出会ったのが大学生や社会人だったら『1234』もこんなにははまらなかっただろう。


何年か前に『Olympic』までのアルバムが再発されたけど、
なぜか『1234』は再発されず。音質がよくなったら買い直したかった。
もしかして今年30周年ということで限定盤が出るとか。
いや、『1234』『redmonkey yellowfish』や『APPOLO』以後が
第二段として再発されるのか。


調べたついでに知ったこと。
渡辺美里が参加してたのは覚えていたけど
なんとデーモン小暮閣下もコーラスで歌っていた。
悪魔も人助けするんですね。