R-1ぐらんぷり '2018

昨日、有休を取って温泉へ。夕方帰ってくる。
夜、なんとはなしにテレビをつけたら、R-1ぐらんぷりをやっていた。
20時から見たのでBブロックの結果発表のところ。
ゆりやんレトリィバァがファイナルステージに進んだ。
あ、もしかして「THE W」と二冠か。
Cブロック、生まれつき全盲に近い、右目で明るさがわかるだけの濱田祐太郎がファイナルへ。
個人的にはマツモトクラブの方が断然面白かったけど。


ファイナルステージはハゲネタのおぐが一番面白かったと思う。地力を感じさせた。
ゆりやんレトリィバァは「THE W」勝者の驕りがどこかにあったかな。
宮迫も終わった後でワールドがわからないところに行っていた、と感想を語っていた。
結果として、濱田祐太郎が優勝。


確かに面白かった。漫談の原点に立ち返る姿は清々しかった。
自分と他人を客観的に捉えて、ツッコミを入れて笑いを取る。
でも、どうなのか。
視聴者票はCブロックでもファイナルでも一位。
これって同情票なのか、それとも笑いそのものに対するものなのか。
なんというか、こう、自分の良心を濱田祐太郎に託してないか。


怖いのは、視覚障碍者としての自分や仲間を笑いのネタにするということ。
それは健常者に対して、なるほど、そういう世界があるのかと知らしめる効果はあると思う。
しかし、R-1で優勝と持ち上げられて、その後すぐ飽きられてしまうということにならないか。
明日以後似たようなネタをやったときに、
健常者は二回も三回も見たいと思うだろうか。
痛々しい、もういいよとならないか。


そのことを妻に話すと、
笑いにできるネタを持っているということはそもそもいいことであって
あとはこれからどうそれを転化させるかではないかと。
そうだよな。それは弱視だからどうこうというのは関係ない。
ただ繰り返すだけならばどんなネタでも飽きられる。テレビならなおさら。
これから先、どう料理できるのか。
それとは別に、新しいネタを料理できるようでもあってほしい。
弱視ネタではなく、全く別のネタを語って面白いのかどうか。


結局のところ、THE MANZAIウーマンラッシュアワー村本のネタと同じ。
世の中に対して注意喚起を行うが、面白いかどうかは別の話。
その注意喚起そのものを面白いと思うかどうか。


濱田祐太郎という芸人に対して否定的なことを思いたくはない。
ただ単に、弱視ネタ以外がつまらなかったらその瞬間世の中はサーッと引いてしまうのではないか。
それは余りにも残酷ではないか、ということ。