週末京都 その3(06/08:姉小路、赤垣屋)

17時前。夜は京都在住の友人から聞いたリストの中にあった
居酒屋「赤垣屋」に入ってみる予定でまだ時間がある。
地下鉄烏丸線に乗ってとりあえず烏丸御池で下りる。
地図を見たらマンガミュージアムが近くとあって、妻が行ってみたいという。
しかし入れず。外はまだ明るく、18時閉館とあるのに。
見たら今日まで四日間、メンテナンスで閉館していると。ついてない。


気を取り直して通りを渡り、姉小路へ。
町屋と新しい建物とが共存して洋服屋や雑貨屋が連なる。
その入り口のところに万華鏡ミュージアムというのがあって入ってみた。
かつて小学校だった建物が今フリースクールとなって、
その一角が万華鏡ミュージアムとギャラリーになっているとのこと。
マンガミュージアムも廃校になった小学校がもとになっていて、
京都の人はこういうのうまいな、と思う。


ボランティアなのか、京都のおばちゃんが万華鏡作家の個々の作品を解説してくれる。
設置されて覗き込む大きなものもあれば掌に収まるような小さなものもある。
野球のボールや花魁の頭、いろいろな形のものがあった。
小野寺慶子・良明という夫婦の作家が人気で、予約がずっと先まで埋まっているという。
その方たちの作品が一番美しかった。
たまたま入ったタイミングで投射式の万華鏡の披露があって、
照明を落として室内全部の壁に9台の万華鏡の投影が。
ビデオテープではなく実際に万華鏡を回している。その時々で現れる模様はその時限り。
思わず見入ってしまった。


姉小路に戻る。
これまで何度か入ったことのある「Pagong」という京友禅アロハを売っている店にかっこいいのがあって、
ボーナスの出た日ということもあってシルクのとコットンのと2枚、
妻にもお祝い事があり、ノースリーブを1枚で合計8万の買い物へ…
その向かいの店でも妻が服を買う。
東京で店に入ってもピンと来るものに出会うことがなく、
京都や熊本など地方の方が欲しい服が見つかることが多い。


アーケードの商店街を抜けて、鴨川を渡る。川床風の店が明かりをつけている。
雨が強くなって来て折り畳みの傘を出す。
土砂降りの中、「赤垣屋」を見つける。
L字型のカウンターにちょうど二人分の席が空いていた。
あとは小上がりと奥の部屋と。
古びた壁。メニューに金額の記載はなし。
カウンターの中におでんと熱燗をつけるのと。
生ビールを頼んで、いかとかつお(品切れで他の魚へ)の刺身、水なす、ゴマ豆腐。
焼き鳥の皮をタレで。万願寺唐辛子。おでんは玉子、大根、焼き豆腐。
最後に小芋煮。どれを頼んでも京都のほんのりとしたダシが出ていたな。
隣りで食べている人たちの唐揚げとか鰆の味噌漬け焼きがおいしそうでたまらない。
途中から「名誉冠」の熱燗へ。
出ようとすると雨が強くなって来て、熱燗とつまみを追加する、
というのを2回か3回繰り返した。
結構食べて飲んだなと思ったのに2人で1万ちょっと。安かった。
カウンターの中の若大将の客あしらいもほどよい距離感でよかった。
外国人観光客も入ってきて、英語のメニューがあった。


雨の中、三条京阪の駅へ。
地下鉄東西線に乗って一駅、京都市役所で下りる。
まだ20時だというのに地下もアーケードもほとんど閉まっている。
イノダコーヒーも明かりが消えていた。
入ってみたい店はなく、二人とも足が疲れている。
烏丸御池まで戻ってきて地下鉄に乗って京都駅へ。
コンビニで酒を買い込んでドーミーインに戻る。
韓国からの観光客がスーツケースを引っ張って大勢入ってきたところで、
ホテルの人も僕らをその一人と思って韓国語で話しかけてきた。
京都のこういうホテルは今、外国人観光客ばかりなのだろう。
昼にチェックインした時もフロンには中国人の名前の人が「中国」というバッチをつけていた。
各国の言葉に対応したスタッフを揃えないと成り立たない。


最上階の温泉は露天風呂に蛍を模した照明が。
豆電球が一定の間隔で瞬く。
簡単な仕掛けなのにそれがいい。
つぼ湯もあってゆっくり入った。


戻ってきて缶チューハイを飲みながらダウンタウンのはしご酒などテレビを見てゆっくり過ごす。
午前0時前には寝たか。