夏至というもの

今日は夏至。一年で最も日が長い。
それが日本だと梅雨の合間となるのはなんだか皮肉な話だ。
一日中曇っていたり雨が降っていたりで恩恵を受けないことの方が多い。
現に今日も灰色の雲が空を覆っている。なんだかもったいない。


小さなころの記憶でいえば、夏休みの方が日が長かった気がする。
日が暮れるまで外で遊んでいたからだろう。
しかし実際には既に日はかなり短くなっていたはずだ。


夏至」という漢字を改めて眺めてみると
夏が至るなのか、夏に至るなのか。
ここから先、梅雨も明けて夏に向かっていく。


確か夏至の日にストーンヘンジではドルイド教の司祭のもと、
祭りが行われるんだったか。
夏至冬至の日には巨石の切れ目に日の出の光が差し込む。
20世紀後半のニューエイジブーム以来参加者が増えて儀式どころじゃなくなり、
ここ数年は開催が問題視されていたような。


古代の人が夏至冬至を自然活動のひとつのピークとして神秘的に捉え、
特別な意味づけをしたくなるのはよくわかる。
月の満ち欠けに通じるものがある。


なぜ春分の日秋分の日が祝日で、
夏至冬至が祝日となっていないのか。
前者は皇室の行う祭礼の儀式に関係していて、というのを聞いたことがある。
逆に言うと後者は特に日本の神々には特に関係がないのかもしれない。
それはたぶん稲作文化に由来する。
田植えの始まりと稲刈りの終わりを告げる日は重要だが、…という。


6月に祝日がないというのが昔からこの国の懸念事項であって。
夏至を休みとすべきと思うのだが。