プレミアムフライデー

忙しい時期を過ぎて、6月は定時で帰れるようになった。
そういえば月末の金曜か。早く帰ってみるか、と思う。
「プ」がつくやつだったけど、プラチナ? プライマリー? プレゼント?
プレミアムだった。プレミアムフライデー


ほんとならもっと早い時間帯を指しているんだろうけど、
16時半まで仕事をしてオフィスを出る。
元々神保町の DiskUnion に CD を売りに行くつもりだったので、飯田橋から歩いていく。
世間は夏のように暑い。
車の往来は絶えないが、オフィス街を歩く人は少ない。


世の中にはどれぐらいプレミアムフライデーが浸透しているかというと
「聞いたことはあるが、利用したことはない」という人がほとんどなのだろうか。
最近は飲食店でもプレミアムフライデー向けの割引サービスも見かけなくなってきた。


いっそのこと祝日にするぐらいのことをしないと普及しないだろう。
掛け声とかポスターだけだと何にもならない。
うちの会社も半日休暇の取得を「奨励」するだけで、
午後から休んでも一日分働いたことにする、といった気の利いた施策はなかった。


帰りの地下鉄に乗る。大勢の帰り道にある人たち。
世間は本当にプレミアムフライデーなのだろうか。
駅前の居酒屋やビストロは賑わっているだろうか。


政府はこのプレミアムフライデー普及のためにどれだけの国家予算を使ったのだろう。
知りたいような、知りたくないような。
駅の階段でふと、7月後半の「テレワーク週間」のポスターを見かける。
これも日にちと掛け声とポスターだけで終わってたりしないか。
あっても首都圏でイベントがひとつとか。


家に帰ってきてスーパーの総菜と缶チューハイと。
ここから今夜のプレミアムフライデーが始まる。