終日本社でマーケティングの基本に関する研修を受ける。
・マーケティングとはその商品なりサービスが顧客のニーズ、を満たして選ばれるようにする活動全般を指す。
ここでいう顧客とは漠然と老若男女を対象にしたものではなく、
どこの誰とはっきりしないことにはニーズを満たすことは難しい。
そしてそのニーズ、言い換えると理想と現実との間にあるギャップを満たすに当たって
その顧客は商品、サービスそのものが欲しいのではなく、
それらを通じて得られる、「〇〇になれる、××ができる」といったベネフィットを目的としている。
そこに対して訴求する具体的で一貫した戦略が必要とされる。
その構築にあたっては仮説検証で行きつ戻りつを繰り返すことになる。
・高度経済成長期後、一般大衆に向けて大量生産・流通・販売を効率よく行うでよかった1.0の時代、
80年代に入って必要なものが行き渡るようになり、個客をターゲットにし始めた2.0の時代を経て、
市場は飽和状態、よりエッジの利いた価値を提供しないことには刺さらない3.0の時代に今、来ている。
さらに4.0の時代に差し掛かって、コミュニティでの体験や経験を共有へと向かっている。
といった話。
その途中でこんな話があった。
問題 >> 課題 >> 解決策
会員数の伸び悩み >> どうしたら会員が増えるか >> もっと宣伝しよう
これは短絡的で効果がない、問題の深堀が必要だと。
そのとき講師の方がふと、
「ところで皆さん、問題と課題の違いってご存知ですか?」
いわく、問題とはネガティブなもの(不、負、非、無で表されるもの)を指し、
課題とはポジティブなもの「いかにして□□を△△するか?」であるという。
そう言われてみるとこの手の研修では問題と課題の違いという話がほぼ必ず登場する。
僕自身は問題に対する打ち手が課題、という捉え方をしていた。
・問題を解決可能な単位にブレイクダウンしたのが課題
・問題解決は why を掘り下げること、課題解決は how を掘り下げること
・問題とは降りかかるもの、課題とは見つけるもの
いろんな表現をこれまで聞いてきたように思うが、
言っていることは大局的にはどれも共通している。
一方で講師によっては
「問題を解決するにあたっては課題を解決しなければいけないのだからどちらも同じだ。言葉尻にこだわらない方がいい」
という方もいた。それはそれでその人の哲学なのだろう。
「問題 課題 違い」などといったキーワードで検索してみると
ビジネス系のブログがたくさんヒットする。
これって現場でよく話題になるんだろうな。
仕事=課題解決であって、手順が確立しているものをこなすのは単なるタスクだ、と書いている人もいた。
仕事とタスクはどう違うのか、というのも同じようによく出てくる話か。
なんにせようまくいっていない現場は定義の扱いで汲々とする。
定義ができていない、共有されていない、あるいは定義に拘泥しすぎて前に進まないなど。
言葉は目的なのか手段なのか。
はっきり割り切れないことによる難しさに気付いている人、無頓着な人との間での意思疎通は難しい。