Neil Young Week

今週前半は二―ル・ヤングのライヴアルバムを1日1枚ずつ聞いた。
月曜:『Road Rock vol.1』(2000)
火曜:『Live at Massey hall』(1971 / 2007)
水曜:『Live at the Cellar Door』(1970 / 2013)


『Live at Massey hall』は『Live at the Cellar Door』は
アーカイヴのシリーズから。
どちらもギターかピアノの弾き語り。
前者は『Harvest』を出した後で、後者は『After the Gold Rush』の後。
前者は「Helpless」「Heart of Gold」「Cowgirl in the Sand」が演奏されているが、
後者は「After the Goldrush」「Only Love Can Break Your Heart」「Cinnamon Girl」を演奏している。
甲乙つけがたい。
メロディーの美しさ、鼻にかかったあの頼りない声の魅力に浸る。


『Road Rock vol.1』はバックが the Crazy Horse ではないとのこと。
Amazon のユーザーレビューでは音質のひどさを指摘する声がいくつか上がっているが、
聞いてみるとそうでもない。iPhone だからだろうか。
確かにどことなく平板でくぐもっているが、聞けないほどではない。
熱のこもった演奏でいつのまにか気にならなくなる。
激情の赴くままに拳を振りかざすギターソロが向こう側に突き抜ける瞬間がところどころにある。
名盤とされる『Weld』が大人しくさえ思えてしまう。
最後のボブ・ディランのカバー「All Along the Watch Tower」では
The Pretenders の クリッシー・ハインドが一緒に歌っている。
『vol.2』をぜひ出してほしいものだ。


引き続き、
木曜:『Live Rust』(1979)
金曜:『Unplugged』(1993)
となるか。
上手いんだか下手なんだか、で言えば、歌もギターも不安定なところがあって下手な方だと思う。
しかしそれがむしろ味になるという。
そこには歌に込められたハートのアツさがあるからだ。
「Like A Hurricane」や「Tonight the Night」はどうしてこんなにも胸をかきむしるのか。
一人の人間が抱えるもどかしさややるせなさ、さみしさというものを表現させたら、誰も並ぶものはない。


以前からカナダ出身のミュージシャンが気になっている。
独特の冷ややかな感覚がある。北風が身に染みているというか。
それでいて、雪の中の温かさのようなものがある。
紡がれる言葉も素晴らしいが、普段は寡黙で、ハートで語るとでもいうか。
その代表格がニール・ヤングで、
他、ジョニ・ミッチェルレナード・コーエン、ファイスト、K.D.ラング、アーケード・ファイアなど。
一人きり、雪道を歩いたことのある音楽。