陶芸というもの

勤労感謝の日
妻の熊本時代の友人の陶芸家が上京して個展を行うというので一緒に見に行った。
六本木で下りて乃木坂の方まで歩いて行ってラーメン屋に入って食べる。
乃木坂の駅の出口でポーズを決めて写真を撮っている女の子がいた。アイドル志望なのか。


結婚式場の隣りに小さなラウンジ兼アトリエがあった。
皿や丼、湯飲みといった器、ごつごつとして淡い色合いの器が飾られていた。
側面には魚や星、葉っぱ、文字などが反復して模様を成している。
銀箔や金箔を全面的に用いた作品もあった。
底の方に値札が貼ってあってその場で買うことができる。
妻も一輪挿しやぐい飲みを買った。


陶芸家の方に挨拶をする。
話していると他の方が挨拶してきたり、帰ろうとしたりでなかなか忙しい。
話も途中になる。逆に僕らが帰るときも他の方の話しているのを遮ることになる。
そんなふうにしてどんどん売れて行く。
今日は初日。最後の方はほとんどなくなっているという。


ミュージシャンがスタジオに籠ってアルバムを録音して
完成したらツアーに出るのと似てるな、と思う。
青い色合いを使ったのは京都の方にしかもっていっていない、というのが聞こえた。


僕はいいなという器があったらまずは買って、何に使うかは後から考える。
妻はいいなという器があっても、そこに何を乗せるのか、イメージができなかったら買わない。
今回買ったのもこれは煮物を入れてダイニングテーブルに出すのにいいんじゃないか、
この大きさのは持ってなかったと。


東京はこの日、晴れ。
雲一つなく、歩いていて心地よかった。
帰りは青山一丁目の方に抜けていく。