熊本へ その3(人吉へ)

昨晩は NHK を見ていたか。
食で平成を振り返る。
吉野家牛めしの復活、魚が売れない、未来食堂。
引き続き、「ゆく時代、くる時代」
爆笑問題が司会。
渋谷の駅前や大坂に復活したジュリアナ東京
午前0時を超えて令和になる。
テレビを消して寝る。川の音が聞こえる。
 
6時に目が覚める。皆起き上がる。風呂に行く。
雨は降ってないが、曇りのまま。
7時過ぎに朝食。バイキング。
スクランブルエッグ、ソーセージ、ベーコン・案の定食べすぎてしまう…
味噌も米も地元のもので、昆布ときくらげの佃煮といった
ちょっとしたものが気が利いていた。
最後もう一度風呂に入って、10時に宿を出る。
テレビでは天皇陛下の生い立ちや今日の儀式について。
 
雨がまた降りだす。
人吉城址を通り過ぎ、山の中へ。くま川鉄道終点の湯前へと向かう。
郊外の寂れた大型スーパーとホームセンターがあるだけの田舎町が続く。
途中、「おかどめ幸福駅」に立ち寄る。
幸福と書かれた切符を買おうと全国から鉄道ファンが集まる駅。
カフェや土産物屋もあるきれいな駅だった。
 
そのすぐ先、「松の泉酒造」を見つけて入る。
ウッチャンナンチャンウッチャンが生まれ育って、今も毎年必ず一度は帰ってくるという。
写真やその毎年のサイン色紙が飾られている。
ウッチャンを描いたボトルもあった。
妻が何本か小さなボトルを買った。
古酒をいくつか試飲する。「古蔵」や「水鏡無私」がおいしい。
 
多良木駅の道の駅にも寄っていく。
豚足が最近人気だという。
ジビエコーナーには鹿の竜田揚げや天ぷら。
古い蔵を活かしたイベント広場があった。
 
終点、湯前駅に着く。
駅の裏に「湯前まんが美術館」があるというので行ってみる。
那須良輔という漫画家がここの生まれで、町がその業績を讃えて建てたもの。
建物が3つに分かれ、それぞれの屋根が人吉地方の郷土玩具きじ馬の形をしている。
毎日新聞で政治風刺の漫画を描いていたというので、小さい頃僕も目にしていただろう。
なんだか懐かしい。
今は特別展として、那須良輔が生き物を描いた作品を集めて展示していた。
猫、蟹、蛙、鯰、鰻…
田舎の風景を一筆で描いた素朴な絵もある一方で、
現代的アートの手法を用いてどす黒い世相を描いたものもある。
市井の文化人は蛙を好んで取り上げるな、と思った。
美術館が製作した図録が1,500円と安く、一部買う。
義父も買おうとしたら僕のが最後の一冊だった。
館内には熊本ゆかりの漫画家やここを訪れた漫画家の描いた大きな額が飾られていた。
ここは以前、「ゲゲゲの鬼太郎」や「ONE PIECE」に関する展示を行っていたようだ。
 
駅前を出て少し進むと、苺の無人販売が。新鮮な1パック100円と安い。
その近くのレストラン「徳丸」というところがおしゃれな感じで、
広い駐車場も最後の空きがひとつあるだけ。
これはいい店かもと入ってみる。
ちゃんぽんが名物とあって皆頼んでいる。
僕も小チャンポンと小ヒレカツ丼のセットにした。
小でも十分大きい。
ほたて、いか、えび、あさりと海鮮もたっぷり入って、スープも上品でクリーミー
お土産に買ったカレーパンも注文を受けてから揚げる。こちらもしっとりと上品だった。
 
人吉まで引き返し、九州自動車道に乗って熊本市に帰る。
助手席に乗っていたが、疲れて何度もウトウトする。
お義父さんに一人運転させて皆寝てしまう。
帰り道もところどころ雨。
家に着いた頃ようやく、雨が止む。
夕方、お土産を渡すためにおばあちゃんの家など数件を回る。
帰り、祝日も営業の大きな郵便局に寄って東京に送る荷物を出す。
健軍神社の近く、工務店だったか、玄関に犬用の自動ドアのボタンを設置している。
ちょうど犬が散歩から帰ってくるところで、前脚をちょいと当てて中に入っていくところが見れた。