おにぎりというもの

昨晩テレビをちょっと付けたらケンミンショーの最期の方で、
札幌では飲み会の〆におにぎりが恒例なのだと。
すすきのに十数年か前にオープンした「にぎりめし」という店が24時間営業で、
飲んだ後にこの店で食べるようになったのが始まりなのだという。
 
ご飯は塩味、醤油味を選ぶことができて、もちろん注文を受けてから握る。
「焼きたらこバター」とか「山わさび納豆」とか「さばトロ」とか。
「チャンジャ」は韓国海苔で巻く。
どれもおいしそうだった…
これら具材が全て北海道産、というところが何よりもそそる。
おにぎり以外にもクラムチャウダーといったおかずもあった。
 
テイクアウトもできるし、カウンターのイートインもある。
店の外にもベンチが出ていて賑わっていた。
すすすきののバーに出前もやってて、
客とホステスが一緒になっておにぎりで乾杯。
そういう文化として成り立っている。
 
昨年秋に札幌訪れたわけですが、全然知らなかった…
知ってたら行ってみたかった。
ジンギスカンをほどよく食べて、もう一軒はおにぎり。
 
こういった専門店、東京にないわけではない。
というか、たくさんある。「おむすび権兵衛」とか。
練馬・板橋ローカルだと「小島米店」という店が何店舗かある。
でも全然入ろうとしないのは「北海道産」というところが大きいのか。
 
いや、こういうことか。
おいぎりが主役としての存在感を放っている店構えかどうかなのか。つまり、
「○○のときにおにぎりを食べる」というライフスタイルを提示できているかどうか。
札幌の場合、「飲んだ後の〆はおにぎり」というコンセプトが定着したから皆食べるようになった。
これが「行楽のおともに」だと普段は食べない、となる。
「小腹がすいたら」だと他の食べ物でもいい、となってしまう。
「毎週水曜の夜は家族でおにぎりパーティー」ぐらい言い切ってしまったほうがいい。
 
そういえば、青森では昔から海苔ではなく、
「若生こんぶ」という若い昆布で巻くというのが定番であった。
なので「若生おにぎり」
この昆布さえあれば中に具は入ってなくてもいい、と母も言っていた。
今だとご当地グルメ、B級グルメと呼ばれることになるか。
 
新幹線の新青森駅でも売ってたかな。
「太宰弁当」というのがあって
他に「けの汁」の具や青森名産の姫竹という細長いタケノコを煮たのが入っている。
…僕はこの姫竹、全国的に当たり前であっておでんには必ず入っているものと思い込んでいた。