さらば、大戸屋

3連休に家を空けていたこともあって
きんぴらごぼうや切り干し大根の煮物といった常備菜の用意ができず、
今週は思い切って昼の弁当を休むことにした。
毎日昼外食なんて独身以来だ。
しかし飯田橋・神楽坂界隈の新しい店を開拓したいという気持ちは特になく、仕事も忙しい。
最近食べてなかったいつもの店のアレを食べたい、近場で、となる。
 
火曜は大戸屋へ。
チキンカツ丼と温かい蕎麦のセット。
金のない時によく食べたなー。あの頃は672円だったか。安かった。
ソースをかけたチキンカツも大根おろしと鰹節をかけた蕎麦もおいしかった。
去年かな、食べたくなって入ったときにはメニューに見つからず。
あれ? と思った。
 
……今回はあった。
しかし驚いたことに税込みで960円。
大戸屋は高級化戦略で客離れが進んで、更なる値上げが続いて負のスパイラルにある
と以前ネットの記事で読んだ。
そうか、こんな感じなんだな。
いや、確かにおいしかった。グレードアップした。
チキンカツのしっとり・サクサク感が違う。
ソースも濃厚なデミグラスソースになった。
 
でもなあ高級化したから値上げやむなしと快く受け入れる世の中の人は少ないだろうな。
値上げは値上げ。しかも大幅値上げ。そこに理由も背景も不要。
モスが苦境というのもそういうことか。
 
このご時世、新しい店、新しいメニューでない限り、高級化って難しいんじゃないか。
最初に失敗して路線変更ならまだしも、世間に定着したうえでの高級化・値上げって
よほどのことがない限りうまくいきそうにない。
 
大戸屋は国内・海外展開がうまくいった時期もあったけど
高級化路線で血迷って定番中の定番「大戸屋ランチ」が
一時期メニューから消えたのが話題になって、復活して、と迷走。
火曜も昼時なのにかつてほどお客さんが入ってなかったなあ。
久しぶりの一回だけでどうこう言うわけにもいかないけど。
 
正直、大戸屋には今の方向性は求めていない。
安くておいしく、野菜も豊富。
そんな町の定食屋のままであってほしかった。