本番移行作業のため出社。
昨日、オフィスの空調を利用する申請を行った。
吹き出し口に番号が振られ、その番号単位で申請する。
(やらなかったらこの雪の中、かなり寒いことになっていただろう)
都心のインテリジェントビル。
地上30階の高さがあって、フロアはサッカー場が丸々入りそうなぐらい広い。
相当な量の空気が循環している。
その空調設備の規模たるや……
インテリジェントビルの床面積の大半が
複数台が並列に並ぶエレベーターのためのスペースだというとき、
各階の隙間に広がっている空間の大半が耐震補強と空調のための配管なんじゃないか。
あるいは地下の、居住用、商業用ではない最下層の階が空調に充てられているとか。
ビルの解剖図や断面図があれば面白いと思う。
以前「ブラタモリ」が丸の内を取り上げていた時、
丸ビルや新丸ビルなど複数のビルが実は地下でつながって空調設備を共有していて、
というのを見たことがあった。
一般の人は立ち入ることのないエリア。入り組んだ迷宮のようだった。
……とか書いているうちに、予定されていた業務時間を過ぎて空調が途切れてしまった。
途端に寒くなる。
そして静かになる。
無音のようでいて、空調の音がかなりの大きさと密度で空間を閉めていたんだな、
ということがわかる。
目には見えないものが、知らなくて済むように隠されているものが、
僕らの生活を成り立たせている。
それは物理的にもかなり大きな存在なのだということ。
空調システムの有無半ば人工的な空気なしには僕らは仕事や生活ができなくなっている。
風通しを良くするために窓を開けるということはできず、常に閉じられたまま、
直射日光が入らないようにブラインドを下げたまま、そして一日中照明をつけたまま、
そんな空間で日夜働いている。