その後

昨晩は妻が先に帰る。光が丘のユニクロに寄ったという。
以前僕が探していたワッフル生地の半袖Tシャツがあったと。
帰りに寄ってみる。駅ビルIMAの下の階の店は休業していた。
5階のユニクロ無印良品は営業していた。
19時。ほぼ無人の店内。他に客は一人だけ、見渡す限り店員も一人だけ。
終末を迎えた直後の世界ってこういう感じなんだろう。
Tシャツを1枚買う。無人レジのタッチパネルを操作してお金を入れる。
Tシャツを紙袋に入れると、両手をアルコールで消毒する。
少し離れていたところに立っていた店員が「ありがとうございました」と言う。
 
5階はエスカレーターの脇にベンチを置いただけのスペースがあって、
いつも誰かしらが休憩のために座っている。
通り過ぎるとき何人か若い女性やサラリーマンらしき男性が座っていて、
スマホを眺めている。家に帰れないのか。
4階は若者向けの服を売っている店が並んでいて、
骨組みだけのシャッターを閉めて店員が商品を段ボールに箱詰めしていた。
当面休業するのだろう。
 
緊急事態宣言が出て今日で3日目。
銀座は人がいないというニュースと、通勤電車はさほど変わらないというニュースと。
僕が常駐しているオフィスビルの下の階の飲食店は当面の間営業停止中。
おしゃれなカフェはわかるけど、丸亀製麺ですら電気が消えていた。
しかしなんらか管理・報告の仕事やオンライン向けの作業があるのか、
ガラス張りで中が見える店舗のいくつかで店長らしき人や年上のスタッフがノートPCに向かっていた。
妻に聞くと中野坂上駅のスタバやおにぎり権平なども閉まっていて、マツキヨだけが開いていたという。
どこもかしこも休業している。
 
そんな中、妻は昨日の夕方、新宿二丁目界隈の近くを歩いていたとき、
真っ赤なショートコートを着た女装の人がタクシーから降り立つのを見たと。
どこかの店に向かうのか。
一般市民のあずかり知らぬところでアンダーグラウンドでディープなパーティーは続いているのか。
いや、ただ単にその人にとってのいつもの日常を生きているだけであって、
普段着でただ二丁目に用事があって来たということなのか。
 
先月岡山県の児島で買ったジーパンが破けたので修理に出した。
もう一本あって、修理の間そればかり履いていたら今度はそちらも破けた。
右太ももの付け根。
こんな時期ですが修理を受け付けてくれるかと問い合わせのメールを送ったところ、
喜んで! と返信が返ってきた。
店を開けられないけどできること、というのを皆模索しているんだろうな。
神保町のランチョンがテイクアウトを始めた、二子玉川の梅蘭がテイクアウトを始めた、
というニュースを妻から教えてもらう。