MAKI THE MAGIC / LA-PPISCH

昨晩”King of Diggin' ” こと DJ MURO の MIX CD が気になってどんなのがあるか調べてみた。
「tropicool Boogie」や「Diggin' Heat」といったシリーズもあり、膨大な数になる。
タワレコ限定とか DiskUnion限定というものもある。
 
ふと、MAKI THE MAGIC のことを思い出す。
MIX CD というのを買ったのはこの方が最初だった。
今から10年以上前、大阪出張が多かったころに
心斎橋/アメリカ村の中古CD屋「King Kong」で見かけて気になって、何も知らずに買ってみた。
当時は MIX CD というものに興味がなくて、なーんだ、とすぐ売ってしまった。
CD-R に焼いたかのように見えた安っぽいつくりもどこか期待はずれで。
海賊盤というか許可を取らずにインディーズで勝手に出したものなのだろうとそのときは考えた。
 
それが数年前 DiskUnionでたまたま見かけて
当時1,000円ちょっとで買えたのが3,000円近くになっていた。え! なんで? と驚いた。
昨晩調べたら MAKI THE MAGIC はキエるマキュウの DJ だったんですね。知らなかった……
BUDDHA BRAND は持ってたのに、その MC の一人、CQ のその後は追っていなかった。
 
しかも……、2013年、46歳で亡くなられていた。脳内出血で。若すぎる。
この機会に DiskUnion で取り寄せて聞き返してみるか、と思ってみてみると
どれもプレミアがついて3,000円ぐらいする。
気づいたときには、遅い。
 
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先週、LA-PPISCH『ANIMAL II』を聞き返した。
「HARD LIFE」「ANIMAL BEAT」というライヴバージョンの弾ける曲を最初と最後に置いて
「ONE TWO SKA」「シュハキマセリ」「めがねのニッポン」「パーティー」と暗めの、平熱の曲が挟まる。
(「めがねのニッポン」はそうでもないか。攻撃的な曲。でも内向き)
 
「HARD LIFE」「めがねのニッポン」「シュワキマセリ」「ANIMAL BEAT」は
メジャーデビュー前のインディーズ時代にミニアルバム『ANIMAL』として発表された。
確か「めがねのニッポン」「シュワキマセリ」(微妙にタイトルが違う)はこの当時の音源をそのまま採用、
「ONE TWO SKA」「パーティー」は新録の新曲だった。
 
2枚目の『WONDER BOOK』で人気に火がついて、
ニューヨーク録音、トッド・ラングレンがプロデュースと話題になった『KARAKURI HOUSE』の間に挟まっていて
なんとも地味な存在なんだけど、「ONE TWO SKA」と「パーティー」の哀愁が今聞くとなんとも染みる。
 
LA-PPISCHの最大の魅力はスカにパンクにやりたい放題でハチャメチャな曲の間に差し込まれる、
杉本恭一、上田現それぞれ個性の違う内省的なファンタジーがダダ洩れの曲にあるんだなと。
1枚目だと杉本恭一「イージンサン」上田現「LOVE SONG」
2枚目だと杉本恭一「room」上田現「爆裂レインコード」というように。
 
LA-PPISCH が今後新しいベストアルバムを出すならば
杉本恭一傑作選、上田現傑作選という2枚がいいと思う。
上田現傑作選だと「ハーメルン」「ドライブ」「プレゼント」など。