雨と怪談

東京都が38℃を越えた一昨日の夜、暑くてよく眠れず。
熱帯夜で昨日は朝から暑い。
しかし曇りがちになって午前中、一昨日よりは暑くならなかった。
天気予報では午後から雨。
その通りにポツポツと降り始め、一気にゲリラ豪雨となった。
生暖かい、巨大な生き物のような雨。
春先の繊細な雨とは違う。
 
つい2週間ほど前まで永遠に続くかのような梅雨だったのは遠い昔のことのようで。
気がつけば8月も2週間が過ぎようとしている。
 
仕事を遅くまでやっていて、息抜きにネットの怪談を読む。
なんだかゾワゾワと怖くなってくる。
こういう話を思いつく。
 
妻が泊まりで出かけ、一人きりの夜。
22時過ぎ。一階の作業部屋で机に向かって仕事をしていると
トントン、トントン……
突然窓を叩く音が聞こえてくる。
え?
 
トントン、トントン……
この時間にいったい誰? いたずら?
薄い白のカーテンと厚手のベージュのカーテンが少し開いている。
見てみたほうが早いか。
いや、なんか悪い予感がする。
というか妻は車を置いていったから、
窓と車の間に人が入って自由に動き回るような隙間はない。
見ないようにしてそっとカーテンを閉める。
 
トントン、トントン……
部屋の電気をつけたまま、廊下の電気をつけたまま二階に上がる。
冷蔵から麦茶を出してコップに注いで飲む。
ソファーに座ったら、その瞬間、
ピンポーンと鳴った。
ピンポーン……
 
その誰か、ないしは何かは僕を呼び出そうとしている。
インターホンで出ればいいのかもしれない。
しかし映像の向こうに誰もいなくて、
だけどピンポーンと鳴り続けているのだとしたら?
 
ピンポーン……
ピンポーン……
その後も不定期に時々鳴り続けた。
僕は怖くなって布団をかぶって寝ようとした。やり過ごそうとした。
誰なんだ? なんなんだ? 
ぶるぶる震えながら眠れずに過ごす。
時折、ピンポーン…… と聞こえてくる。
 
 
と書いていたら
今まさに
 
ピンポーン