妻の友人が最近、中国製のスマホゲームを日本で展開する企業へと転職した。
中国語でセリフの表示されるゲームがあって、そのセリフを日本語に翻訳した文章が届く。
それをより日本人の日常会話に近い言葉遣いに手直しするのが仕事のひとつなのだという。
妻が試しにお勧めのゲームをダウンロードして始めてみた。
いわゆる恋愛シミュレーションゲームってやつか。
主人公はとあるクリエイティブな企業に勤める女性で、
ディレクターかプロデューサーの立場なのだろうか。
周りのスタッフがイケメンで日夜ツンデレでキザなセリフを言うのだという。
基本は無料でプレイできるが、痒い所に手が届くようにするには課金が必要なのは日本と変わらず。
ストーリーを自動で進めるモードはデフォルトで用意されているが、
加速させてすっ飛ばすには課金しないといけない。
その辺り興味ないので、という場面もスマホを放置してじっと待ってないといけない。
あるいは分かりやすいところだとスタッフのスキルを上げるとか。
もちろんスキルが上がると主人公にとって都合のいいストーリー展開となっていく。
日々適切な企業研修を選ぶことによって上がっていくとのこと。
日本も中国も変わらないな、と思って話を聞いていたら
中国らしいな、というこだわりポイントがひとつあった。
主人公の選択した行動に応じて月餅がもらえるのだという。
主人公もイケメンスタッフも月餅には相当なこだわりがあって、皆夢中になっているようだ。
ドラクエで言うところの「経験値」や「やくそう」や「ゴールド」とは異なる位置づけのようで、
この月餅をある程度集めるとゲームの中でりようできるお金に換えられる。
そしてそのお金をスキル向上のための投資に使うと。
月餅……
中国人にとっても相当な思い入れがあってそこは譲れないのだろうか。
日本にも月餅を普及させたいのだろうか。
日本人向けに団子にするとかできなかったのか。
おそらく月餅がアイコンとして登場していてそれを置き換えるのは大変なのだろう。
じゃあ他の中国のゲームも月餅が重要アイテムなのかと検索してみると出てこない。
事情がよくわからず。
三国志をモチーフにしたゲームやバトルロイヤルのゲームがあるみたいなんだけど。
そんなわけで妻は日夜月餅を集め続けている。
イケメンのために月餅を集めているのか、
月餅のためにイケメンにかしずかれているのか。