第三波

半年に一度の経過観察で、新宿区の大きな病院へ。
7時台の大江戸線は結構混んでいた。
病院は半年前、5月に訪れたときとほぼ何も変わっていなかった。
受付の前にアルコール消毒液を並べたテーブルが置いてあって、
その先に体温を測る人がいる。
前回はこの計測器が大きなモニター付きだったのがかなりコンパクトになっていて、
消毒液の周りにも担当の医師か看護師の方が何人か立っていたのがテーブルだけになった。
 
待合室の椅子はひとつおきに座るようになっていて、皆マスクをしている。
たまにフェイスシールドをしている人がいて、
密集していて座れないと受付の女性に文句をつけている。
病院が混んでいて順番が来ないとか、とにかく先生を呼び出してくれとか、
いろんな無茶を受付の女性たちはいつものことだと慣れた感じで応対している。
お互いマスクをして。
コロナだろうと何だろうと消化器外科は消化器外科として
これまで通りの診察を行わないといけない。
 
新しい生活様式というものが当たり前のことになったんだな、と思う。
そして、第三波が来て東京都の感染者数は2日連続で500人を超える。
当然だよな……、と思ってしまう。
警戒心が薄れて、自分は4月・5月の経験をもとにきちんと対処していると
恐らく多くの人が思っている。
そしてあの時の自粛はもうまっぴらと。
マスクをしているというところだけが変わってあとは何も変わらない。
僕も含めて、変わろうとしない。
 
そのうち感染者数のニュースは脇に追いやられるだろう。
インフルエンザの感染者数、死亡者数がニュースで取り上げられないのと同じように。
今年も流行しています、というだけ。
 
再度感染、発症している人が現れていると聞く。
もし、3回目かかったら致死率が跳ね上がるというものだったりしたら……