スパイ vs スパイ

スパイの新しい秘密道具を考える。
例えば、携帯電話で話している人に近づけると
話している人、通話先の人の電話番号がそれぞれわかる小型端末。
 例)
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 |話している人:03-0000-1111|
 |相手の人□□:03-9999-8888|
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これは絶対便利だろう。スパイにとっては。
というかとっくの昔に実現してるのではないか。
通信を傍受して、という。
そんなに難しくはないんじゃないか。
世の中に出回ったらまずいという理由で市場に出てことないだけ。
闇では出回ってるのではないか。
 
でも、と余計なことを考える。
携帯電話で話している人が近くに一人だけなら問題ないが、
三人も四人もいたらどうなるか。
小型端末にどう表示するべきか。
 
 例)
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 |話している人:03-0000-1111|
 |相手の人□□:03-9999-8888|
 ――――――――――――――――
 |話している人:03-0000-2222|
 |相手の人□□:03-9999-7777|
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 |話している人:03-0000-3333|
 |相手の人□□:03-9999-6666|
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と表示されて、どれが誰やねん! っていう。
007 やスパイ大作戦なら、スクリーンに表示された複数の人物の持つ携帯に
それぞれ線が伸びて話している人、相手の人の電話番号が表示される、
といった気の利いたことをするだろう。
というか、そういうめんどくさい場面をわざわざ設定しないだろう。
 
それはさておき。
こういう機器が使用されて自分の携帯番号、相手の電話番号が
露呈することがないよう、スパイの使う携帯電話は
通話内容や通信先など一切外には漏れないように高いセキュリティを施すのだろう。
まさか暗号文で通信といったアナログなことは21世紀の今、なくなったのでは。
いや、案外そういうのまだ現役なのかな。
事前に決められたセリフをわざとらしくならないように交わし合うとか。
 
ジム・ジャームッシュ監督の『Limits of Control』では指令の書かれた紙を
主人公は読んだ後、飲み込んでいた。
スパイ映画ってそういう意外性ある情報のやり取りがひとつの魅力ですよね。
なんか考えられないか。
北朝鮮マスゲーム。一人だけ動きがずれている人がいる。
しかしそのずれた人の位置に意味があって……、という。
0と1のビット表現を実際に人間を配置して実現する。
などなど。