年賀状 '2021

この正月はコロナ禍もあって年賀状を出す人が増えていると聞いたが、
実際どうだったのだろう。
僕自身は年々少しずつ減っていく傾向は変わらずで
新しく届くようになった人はいない。
事前に喪中はがきを頂いた方がいつもより多かったけど、
それがコロナ禍と関係するのかはよくわからず。
たまたまに過ぎないのだろうと思う。
 
小学校の時の担任の先生と今もやりとりを続けていた。
卒業後はどちらかというと母の方が親しかった。
もうかなりの年齢になる。
数年前に体調を崩し入院、リハビリを続けつつ一人暮らしをしていたが、
昨年夏その家を引き払い、少し離れたところに住む
子供たちのところに引っ越すことになったと母から聞いた。
電話してあげたら、と言われたが忙しい時期で先延ばしにしたままかけずにいた。
せめて年賀状を、と今の住所を知らず、前の住所の方に出したら
今日になって息子の方から印刷された年賀状が届いた。
今は体調を戻すことに専念しますと。また入院したという。
そうか、夏のうちに電話をしておけばよかったと思うが、後悔先に立たず。
先生は僕が電話をかけてくるのを待っていたかもしれない。
 
昨年は近くに住む叔母から
高齢者施設に入ったので来年以後の挨拶はお断りしますという年賀状が届いた。
二駅ほど離れている。
4年前に練馬に引っ越してきて、一度散歩がてらふらっと訪れてみたら
誰も住んでいる気配がなかった。
帰ってきて電話してみるが、誰も出ない。
そうか、そうだったのかと思うが、今となっては遅い。
上京して右も左もわからない頃にお世話になった。
若い頃は時折訪ねていたのに。
社会人になってからも荻窪から自転車で行ってみたこともあった。
 
今後、こういうことばかりになっていくんだろうな。
元気だと思っていた同年代の方が急に、ということもあるだろう。
母が年賀状のやりとりをしている、僕の知っている何人かの方はどうしたろう、
ということも考える。
 
変わらず、いつものやりとりを続けさせてもらっている方も多いが、
それはとてもありがたいことだが、
年明けのこの時期、年賀状を頂いた後で少し暗い気持ちになってしまう。
とはいえ、年に一度の年賀状でのみ消息を知る人も多い。
ネットには完全に移行できない、
大事なコミュニケーション手段なのだなといまさらにして思う。