家を建てる前の平面

最近住んでいるところの近くでどんどん住宅が建てられている。
古い建物を取り壊して、という場合や、農地を売って、という。
 
この前更地にしたばかりなのに、もう家の形になっている。
内装工事に入っている。
余りのスピードの速さに驚く。
(ただ単に歳を取って月日の経つのが早いだけかもしれない)
 
いつも不思議に思うのは、
基礎工事というのか、地面に各部屋の枠が引かれて
部屋割りみたいなのができた時の
その各部屋の間取りの狭さ。
人一人寝ころんだらいっぱいになるんじゃないか、
それすらできないんじゃないか、というぐらいの。
 
なのに壁と屋根に覆われた空間が出来上がると
それなりの広さを感じる。
中に入ったときの十分な広さが想像できる。
 
縦横+高さによる空間全体をベースに
人は平面的な広さを認識するものなのか。
やがてそこは3次元的な空間として利用すると
わかっているときには特に。
 
実際にそこに住むことになる人や
家族の面影がまだ感じられないから、
というのもあるのかもしれない。
味気ない見取り図のままなので
広がりを感じることができない。
 
建売住宅を買うという時には無理だけど、
更地から新しい家を建てるという時には
地面に枠だけとなった、そういう状態を見てみたい。
こんなに狭いんだ、だけどこんなに大きくなったんだ、という。
そんな機会、たぶんないだろうけど……