最近のあれこれ

気候がよくなってきたので、予定のない土日の午後、
天気がいいとバルコニーにデッキチェアを出して寝そべりながら本を読む。
ひっきりなしに、5分に1機ぐらいの割合で頭上を飛行機が通り過ぎていく。
昨年、新しい飛行ルートになって練馬区を通過することになった影響だろう。
 
空に一本線が引いてあるのか、と思うぐらい
どの飛行機も同じレーンを反れることなく北から南へと飛んでいく。
僕は小さいとき、どころかつい最近まで、
ジャンボジェットのパイロットは自由にルートを決めてよいのだと思っていた。
例えば札幌から羽田まで飛ぶならば
今日は太平洋側を行くか、今日は日本海側を行くか、というような。
それは気分の問題だけではなくて天候にも大きく左右される。
 
そうじゃないんですよね。
飛行機が通るルートはあらかじめ決まっていて
それをただなぞるだけなんですよね。
管制官と交信しながら。
パイロットの腕や経験が問われるのは、おそらく、
天候に左右されずにいかにしてそのルートを反れないか、
ということにあるのだろう。
 
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先週の土曜、床屋の後で吉祥寺のすた丼屋へ(伝説のすた丼屋)。
11時のオープン直後で他に客は一人だけ。
なのにウーバーイーツと出前館の配達の男性が
入れ代わり立ち代わりやってきて厨房は大忙し。
できては入り口近くのテーブルにテイクアウトの容器を並べ、できては並べ、
すると間を開けずに配達員が入ってきて
注文番号を読み上げて確認すると引き取って去っていく。
また次の人が来る。
 
先日、練馬駅の近くにテイクアウト専門店ができた。
そうか、あれってウーバーイーツと出前館のためにあるんだな。
近くの人が買いに行くというよりも。
すた丼屋のサイトを見ると最近、
テイクアウト専門店が次々オープンしている。
3月以後9店がオープンという出店ラッシュ。
そのうち6店がテイクアウト専門だった。
 
すた丼屋もこんなふうにして時代の流れに乗って生き残っていくんだなあ。
隔世の感あり。
僕らが学生だった頃は、先代の経営者が
自分に見ることのできる範囲は3店舗だけだと
国立の富士見通りと旭通りに1店舗ずつ、国分寺に1店舗しかなかった。
それが代替わりして積極的に全国展開。
コロナ禍の今もゆるぎない。
これが経済というものなのだな、となんか妙に感心してしまった。