先週買ったCD #41:2021/07/19-2021/07/25

2021/07/19: diskunion.net
Muro 「Diggin' free soul Let the Music Play」 \1601
Chaka Khan 「What Cha' Gonna Do For Me」 \1500
REO Speedwagon 「Hi Infidelity 30th Anniversary Edition」 \2250
 
2021/07/19: diskunion.net
Hiatus Kaiyote 「Choose Your Weapon」 \1200
ibeyi 「Ash」 \600
Kat Edmonson 「Dreamers Do」 \1900
Melanie De Biasio 「No Deal」 \600
Carolina Chocolate Drops 「Genuine Negro Jig」 \680
Nickel Creek 「This Side」 \380
 
2021/07/19: tower.jp
細野晴臣銀河鉄道の夜 特別版」 \4400
Hiatus Kaiyote 「Mood Variant」 \2420
Ariana Grande 「k bye for now」 \3300
P!NK 「All I Know So Far: Setlist」 \2640
 
2021/07/19: www.hmv.co.jp
筋肉少女帯 「サーカス団パノラマ島へ帰る」 \2139
Barbee Boys 「√5」 \2244
Cabaret Voltaire 「The Crackdown」 \2024
Can 「Anthology」 \2970
David Bowie 「Metrobolist (aka The Man Who Sold the World)(2020 Mix)」 \1601
 
2021/07/19: www.hmv.co.jp
細野晴臣 「あめりか Hosono Haruomi Live in US 2019」 \3080
チャットモンチー 「chatmonchy has come Forever Edition」 \2244
Mombasa 「Shango Over Devils's Moor」 \2530
(V.A.) 「Pass No Past EPs & Singles」 \2805
(V.A.) 「みんなのうた 60 アニバーサリー・ベスト 1961-2021 ~私と小鳥と鈴と~」 \2200
The Staves 「Good Woman」 \1897
My Morning Jacket 「At Dawn (20th Anniversary Edition)」 \2856
細野晴臣 「Music, Comedy and Movie」 \10049
 
2021/07/20: diskunion.net
(V.A. テリー・ジョンスン) 「Let’s Make Love / Super Sweet Soul Vol.1」 \1500
(V.A. テリー・ジョンスン) 「Together, Forever / Super Sweet Soul Vol.2」 \2050
 
2021/07/20: www.amazon.co.jp
Bo Ningen 「Kizetsu no Uta / Live in Paris」 \650
 
2021/07/21: ヤフオク
(Soundtracks) 「うる星やつら4 ★ラム・ザ・フォーエバー★」 \2000
 
2021/07/21: BOOKOFF 飯田橋駅東口店
芸能山城組 「Symphonic Suite AKIRA」 \882
REMEDIOS 「打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?」 \650
久石譲 「Sonatine」 \980
久石譲 「Piano Stories Best '88 - '08」 \1180
 
2021/07/21: tower.jp
Lucinda Williams 「Southern Soul: From Memohis To Muscle Shoals & More」 \1881
 
2021/07/22: BOOKOFF 荻窪駅北口店
Midnight Oil 「Diesel And Dust: Legacy Edition」 \1980
 
2021/07/23: www.hmv.co.jp
David Sylvian & Holger Czukay 「Plight & Premonition + Flux & Mutability」 (\3441)
Creedence Clearwater Revival「The Concert」 (\1450)
The Black Keys 「Brothers (Deluxe Remastered 10th Anniversary Edition)」 (\2201)
Phoebe Bridgers 「Stranger in the Apls」 (\1650)
(V.A.) 「Songs For Tibet  [The Art of Peace]」 (\330)
HMVのポイントで
 
2021/07/24: diskunion.net
Stevie Ray Vaughan and the Double Trouble 「Texas Blood」 \2850
Stevie Ray Vaughan and the Double Trouble 「Live At Carnegie Hall」 \2650
 
2021/07/24: ヤフオク
Midnight Oil 「Blue Sky Mining」 \1200
 
2021/07/25: diskunion.net
大野克夫 「Sounf Traffic」 \1900
 
---
REO Speedwagon 「Hi Infidelity 30th Anniversary Edition」
 
80年代イギリスのノイズミュージックを聞いて
ジャワ王宮のガムランを聞いて
70年代初頭のドイツ・コミューン系プログレを聞いて
70年代末のジャマイカで埋もれていたダブを聞いて
といった日々を送っていると
時々無性に何の変哲もないアメリカン・ロックを聞きたくなる。
しかもトム・ペティニール・ヤングR.E.M. といった大御所ではなく
もっと普通のポップなロックバンド。
 
バンに機材を積み込んで各地の小さなライブハウスを回っているうちに
チャンスを掴んで思いがけず全米No.1を獲得した、というような。
今回買ってみた REO Speedwagon がその最たるものか。
あるいは Hooters とか。
The Georgia Satellites に George Thorogood & The Destroyers 
時代が下って、Counting Crowes や Hootie & The Blowfish 
そこまで売れてはないけど The Smithereens とか。
ビートルズのカバー集、「Meet The Smithereems」最高でしたね!)
 
REO Speedwagon は80年代洋楽コンピによく
日本でもヒットした”涙のレター”が収録されていて、
それが50年代オールディーズのようなコギレイなポップソングで。
パンクなアティチュードも歪んだギターもない。
10代、20代の僕ならば真っ先に敬遠していたバンドだった。
 
それが最近、小林克也の『ベストヒットUSA』で取り上げると知る。
(番組の後半のコーナーだったんで
 タモリ倶楽部と重なって結局見なかったんだけど)
そうだ、このバンド、今こそ聞きたい! と思った。
 
調べてみると出世作にして代表作、”涙のレター”も収録された
「禁じられた夜」 (Hi Infidelity / 1980年) の
30周年記念2枚組、国内盤が2011年に出ている。
こういうの今頃高くなってるんだろうなあ、と思って
DiskUnion を見てみたら定価よりだいぶ安く買うことができた。
まあそのうちにとしていたら番組を見た人が先に買っちゃうかもしれない、
と迷わず購入することにした。
 
正直、さほど期待せずにCDトレイに乗せた。
それがびっくり、こんなにいいアルバムなのか!
キラキラとまばゆく、今まさにブレイクスルーを起こさんとしている
生命力に満ち溢れている。魔法が掛けられた瞬間を音にしたかのよう。
時々、<捨て曲ナシ、全曲シングルカット可能>
という触れ込みのアルバムに出会うことがある。
聞いてみて、やーそれほどでもと思うことがほとんどだけど、これは違った。
完璧なアメリカンロック。
3分のポップソングを10曲、35分であっさり終わってしまうのも潔い。
アルバムとしては15週連続No.1で年間1位、全世界での売上が2,000万枚以上。
”Keep On Lovin' You”はシングルとしても全米No.1へ。
パワーバラードというワードを生み出したのだとか。
 
2枚目は当時のデモ。
解説を読むと、このデモこそが魔法のような瞬間の連続だったようで。
試行錯誤の結果、そのテープをベースに完成させたのだという。
聞くと確かに完成度が高い。曲の素晴らしさが際立つ。
よくあるバンドだとこのデモテープぐらいのサウンド・プロダクションで
迷わず世に出してしまうだろう。
しかしそこにさらにメジャー感ある音作りを施したのが
成功のポイントだったんじゃないか。
 
1971年にデビュー。
中核メンバーを残しながら、バンドは今も活動している。
今年で50年。頭が下がる。
 
---
(Soundtracks) 「うる星やつら4 ★ラム・ザ・フォーエバー★」
 
先日、知人と facebook で80年代のバンド、チャクラについてやりとりした。
僕はアルバムを細野晴臣がプロデュースしていることとか
中心人物:板倉文が後に結成した Killing Time が
日本のプログレバンド? みたいな興味で先に聞いていて、チャクラへと至った。
知人はヴォーカルの小川美潮から遡って、だった。
板倉文いいですよね、という話の流れからいろいろと教えてもらった。
エブリデという若いミュージシャンが
板倉文を聴く会」というツイキャスを行っていて
その文字起こしが note に公開されていた。
チャクラ、板倉文小川美潮、Killing Time に限らず、
仙波清彦といった周辺の方たちの音楽もその時は聞いたようだ。
(エブリデ自身の音楽も Youtube にあったので聞いてみたら、なかなかよかった)
 
その中にあったのが、
映画『うる星やつら4 ラム・ザ・フォーエバー』のサントラの1曲。
板倉文はそういう仕事もしてたのか!?
 
うる星やつらはもちろん僕も大好きだった。
小さい頃、たいがいの家の本棚に何冊かあったと思う。
女の子に限らず、男の子の家にもあった。
テレビアニメもよく見たなあ。
今思うとるーみっくワールド全開の設定もキャラクターもよかった。
さすがに劇場版を映画館で見ることはなかったが、
大人になって2作目の『ビューティフル・ドリーマー』は
監督が押井守だったこと、だけど高橋留美子はこの作品を嫌ったと聞いて
見てみたくなってレンタルで探した。
確かに独特な世界観を持っていた。
パラレルワールドを舞台にして、どこか寒々としたものがあった。
見たのがこれだけなのでこの4作目は残念ながらよく知らない。
 
サントラが Youtube にあったので聞いてみた。
これがなかなかいい。
CDで欲しくなって amazon で見てみるが、
映画版のサントラはことごとく高くなっている。
ビューティフル・ドリーマー』だと1万円近い。
『ラム・ザ・フォーエバー』は探していたらヤフオクで安く出ていて、
2,000円で落札することができた。
 
届いたのを見ると帯がシールで貼り付けられていて、
80年代のCDってそういうの多かったよなあと思い出す。
帯の裏にはラムちゃんの顔が4種類描かれていて
「このステッカーは簡単にはがせます。四角く切り取ってシールにしましょう」
と書いてあった。
 
ほぼ全ての曲を板倉文が書いている。
驚いたことに、あの玉置浩二が書いた曲も3曲。
1986年の作品なので安全地帯が
”ワインレッドの心”や”悲しみにさよなら”の特大ヒットを放ったあと。
どういうつながりで参加することになったのだろう。
既に下積み時代ではなかったと思うが……
その玉置浩二が作曲、銀色夏生が作詞した曲が主題歌”メランコリーの軌跡”で、
松永夏代子という歌手が歌っていた。
 
当時のサントラなのでブックレットには監督や脚本の名前はあっても、
音楽:板倉文とあるだけでバックで誰が演奏しているのかわからず。
板倉文周辺のスタジオミュージシャンを集めたのか。
後半はバイオリンの加わったライトクラシカルな感じだけど
前半はシンセサイザー主体で、こちらは一人きりで演奏したか。
 
CDで聞き直してみて、やはりこのサントラはいい。
一見なんてことない曲の集まりのようでいて
チャクラと Killing Time とは地続きのどこかにあるのがわかる。
無機的なものと有機的なもの、作為的なものと無作為的なもののバランスがよい、
というか、小さな出来事と大きな概念との間のバランスがよい。
美しい、すぐにも消えてしまうようなメロディーの中に
板倉文ならではの陰りや毒をそっと忍ばせる。
誰もいない空虚な風景の連なり、
真っ白な壁の迷宮が果てしなく広がっているのがはっきりと見える。
 
こういう意外なところで意外な人が手掛けているサントラって
まだまだあるんだろうな。
奥が深すぎて途方に暮れる。
 
このアルバム、再発したらいいのにって思うけど。
なかなかそれって難しいのだろう。
 
---
Midnight Oil 「Blue Sky Mining」
 
政治的な主張を強く込めたバンドというと
U2 と並んでこの Midnight oil を思い出す。
オーストラリアで活動を始めて、
「Deisel And Dust」(1987)「Blue Sky Mining」(1990)で
全世界に知られるようになった。
(調べたら、Billboard 全米チャートだとそれぞれ21位、20位にランクイン)
 
地球環境問題や反戦先住民族の権利など。
身長2mでスキンヘッドという圧倒的な存在感のヴォーカル、
ピーター・ギャレットは後に国会議員となり、
環境大臣に任命されたこともある。
その際に日本の調査捕鯨について強い否定の態度を取っていたのを
ニュースで見て、日本のファンとしては複雑な気持ちになった。
自らの主義・主張を持ち、ぶれない、妥協を許さない。
政治家としては当たり前のことなのかもしれない。
 
僕が Midnight oil を聞き始めたのは「Blue Sky Mining」からで、
当時洋楽を紹介する番組で表題曲となる ”Blue Sky Mine” がよく流れていた。
荒野を突き進む鉄道から始まって
ひび割れた大地を踏みしめて演奏するメンバーたち。
後半、虐げられた炭鉱労働者たちと一緒になって歓喜の雨が降る。
今見てもかっこいい。ロック史上屈指の名曲と言ってもいいと思う。
 
その頃 WHAT's IN? を読んでいたら
ミュージシャンに10曲のミックステープをつくってもらうという企画があって
JUN SKY WALKER(S) のギターの方が
Midnight Oil から4曲選んでいた。それぐらいいいのだ、大好きなのだと。
それが後押しになって僕も CD をレンタルした。
上京して CD を買い直した。
その次の「Scream In Blue」というライヴアルバム(1992年)は
ベストな選曲に強靭な演奏で、隠れた名盤だった。
 
先月、荻窪の床屋の帰りにブックオフ
「Deisel And Dust」のレガシーエディション、国内盤というのを見かける。
こんなの出たのか。2008年。
リマスター音源の CD と
クリップ集、ドキュメンタリーの DVD の2枚組。
迷って、買わず。
しかし、やはり欲しくなって1か月待った。
先日床屋の帰りにまた寄ってみる。売れ残っていた。
よかった。ほっとした。
 
一方で、「Blue Sky Mining」のリマスター盤は出ているのだろうか?
discogs で見てみるとオーストラリアでは発売されたようだけど。
他の国では Culture Factory という再発専門レーベルの
The Legends of Rock というシリーズの1枚で出ていた。
この再発、正規のものなのかどうか。
amazon で見るとこのレーベル、いくつか酷評されていた。
スザンヌ・ヴェガの「Solitude Standing」とか。
しかし、The Stranglers 「All Live」ではそうでもなかったり。
よくわからず。ヤフオクで試しに安く購入してみる。
 
海外の輸入盤なのに、紙ジャケ、帯付き。
コレクターズ・エディションとある。
紙ジャケで歌詞カードが入っているのみ。そっけない。
しかし帯にはよく見ると COLUMBIA と SONY MUSIC のロゴが。
じゃあ、本物ってこと?
聞いてみると”Blue Sky Mine” がクリアーな音で聞こえてきて、
低音も強くなっているような。
あ、やっぱリマスターされてるんだな。
ほっとしたのもつかの間、次の ”Stars of Warburton”でがたっと音量が落ちた。
ええー!? リマスターは1曲目だけなのか……
でも3曲目、4曲目では持ち直す。で、また落ちて……
なんかよくわからず。なんにせよバッタもんか。
やっぱこういうの手を出さない方がいいんだな。
ひとつ教訓となった。