マイナンバーカード交付

先ほど区民センターにマイナンバーカードを受け取りに行った。
コンビニで住民票が受け取れるとか、
そろそろメリットも増えてきたかなと思い、1月の頭に申請してみた。
何年もほったらかしていたのはただ単にめんどくさかっただけ。
役所の窓口で手続きする煩わしさに値するメリットがここにはあるだろうかと。
 
番号で管理されるのが嫌という人もいるし、その気持ちは分かるが、
ジョージ・オーウェルの『1984』じゃあるまいし。
健康保険証とか運転免許証とか
とっくの昔にいろんな番号、IDで国民は管理されている。
情報化社会=管理社会なので致し方ない。
やるからにはちゃんとやれ、ずさんな管理はするな、ただそれだけ。
 
しかしやはりモヤモヤするものはあるわけで。
1月の頭にWEBサイトから申し込んで、約1か月後に用意ができたら通達する。
そしたら区民センターに取りに行くという。
あ、郵送してくれるんじゃないんだ。
 
実際には3週間もしないうちに諸々の用紙の入った封筒が届いた。
取りに行くにあたってはPCかスマホか電話で日時の予約が必要とあった。
PCからWEBで申し込んだらそこにQRコードが表示されて、
プリントアウトしてお持ちくださいとあった。
同封されていたのは設定するパスワードを4種類記入する用紙と
同意書的なもの、注意事項など。
 
今日の朝、パスワードを決めて記入する。
マイナンバーカードの仮の通知カードは回収すると書いてあったので忘れないようにする。
いざ、窓口へ。
区民センターの5階。
マイナンバーカード交付専用で一部屋充てられている。
向かいは生け花教室だったかなあ。のんびりとした雰囲気が廊下に漂っている。
 
入るとなんか専用の大きなタッチパネルがあって予約しているかどうか
係の人がボタンを押してくれる。
スマホから予約しているならばメールをお願いしています、
なければ名前だけでもいいですという。
受付窓口の椅子に座って
QRコードをプリントアウトしたものを提出すると、はい、岡村さんですねと。
ピッと読み取ることもない。
身分証明書の提示をお願いしますというので免許証を渡すと内容の確認。
すぐ戻ってくる。
 
部屋の中にはいくつか椅子が置いてあって、既に何人か待っている。
横にはブースがいくつか分かれている。
先に呼ばれた家族ががいて彼らが中に入ると、
一人ずつパスワードの登録をお願いしますと言われている。
あ、事前記入した用紙を機械で読み取って自動登録とか
用紙を元に係の人が登録してくれるとかそういうんじゃないんだ……
 
自分の番が来てブースに入る。
タッチパネルがあって
昭和の時代の役所から何も変わっていない、白黒のそっけない入力フォームが。
桁数がまちまちなのを順番に並べて空いたところにボタンを配置するというような。
21世紀に入ってユーザー・インターフェースというものは
どんどん洗練されていってるのに。めまいがした。
操作手順を説明した紙が手元に置いてあって、
この順番に入力してボタンを押してくださいという
その配置が上下左右あっちこっちてんでに飛んでばかり。
 
コンピューターには素人の役所の方が見よう見まねで作っているので
先輩から引き継いだものをつぎはぎして使ってますならまだわかるが、
この「システム」も設計・開発を受注して納品している業者がいるのだろう。
しかもそれなりの高い金額で。
設計書とかテスト結果報告書とか分厚いドキュメントを作成して。
 
そうか、このパスワードの入力のためにわざわざ出向いて受け取ることになってるんだ。
WEBサイトのセキュリティを高めて
パスワードや本人確認資料のスキャンを登録したらあとは郵送されてくる
とはなぜできないのだろう?
(もちろん、不慣れな人のために窓口で紙で申請するルートも残したい)
 
いやー、日本のITの未来は明るいなあ。
使われないQRコードの発行とか、こんな不揃いな無駄の多いシステムの寄せ集めで。
だからマイナンバーカードを持つのは嫌だったんだよなあ。
こんなの個人情報が漏れるだの誤って廃棄だの起きて当然だ。
 
デジタル庁大丈夫か?
民間から優秀な人が政府のIT化に向けて今冊で入ってるはずだけど、
どこに何が消えているのだろう?
 
受け取ったカードは番号のところだけが見えないように
保護するプラスチックのフィルムに入っていた。
バランスの悪い気配りでそれもなんだかなと。
何かもっと根本的に考えるべきことがあったんじゃないか。