投票の朝

日曜の朝。6時半過ぎ。
みみたがゲッゲッと吐く音で目が覚める。
何度か吐いている。
起き上がり片付ける。猫草を食べたのか。
身体の中に何か違和感があってそれを吐き出したいのだろう。
あからさまな猛暑の時期は過ぎたものの湿気の多い日々が続く。
 
そこから眠れず、投票へ。
7時を過ぎて家を出る。小雨。
この時間に近所を歩いたこと、最近なかったな。
町はまだ半ば眠っているように見える。
投票所の小学校に向かう人、帰ってくる人がチラホラと。
 
小学校の校門で警備の人が立っていて、おはようございますと声をかけられる。
こちらもおはようございますと返す。
向かって右側の校舎の前に並んだ朝顔の鉢がもうだいぶ伸びている。
反対側の校舎の前にも何らかの鉢が。まだそんなに育っていない。
それぞれ名前の札が貼られている。担当が決まっているのだろう。
プラスチック製の鉢にはペットボトルのホルダーがある。
逆さにしたものもあればまっすぐ立てられたものもある。
どれもラベルをはがして、透明な水が半分ぐらい残っている。
 
玄関が閉じられている。下駄箱はどれも空っぽ。
たまにいくつか上履きが残されている。
今は置きっぱなしにしないのだろうか。
土足だったりするのか。
毎日持ち帰るということはないだろう。
 
7時半前。
朝早いお年寄りたちが並んでいるかと思いきやそんなことはなかった。
いつも通り、そんなに混んではいなかった。
 
終えて後者を出る。警備の方にまた声をかけられる。
向かいの農園の柵は各政党のポスターがところせましと貼られている。
隙間なくびっしりと。
与党も野党も関係なく、特定の政党に肩入れすることもなく。
まずは投票しよう、ということなのか。
新しく貼り直したものもあれば、ボロボロのままのものもある。
その政党の支持者がたまに貼りに来るのだろう。
 
帰ってきてまだ8時にもならない。
灰色の曇り空。
気温は低いはずなのに、蒸し蒸しとしている。
今日はそんな一日か。