先週買ったCD #105:2022/10/10-2022/10/16

2022/10/10: www.hmv.co.jp
Great 3 「Singles 1994 - 2002」 \297
m-flom-flo DJ-Mix Asobon」 \297
m-flo 「エキスポ防衛ロボット Gran Sonik」 \99
 
2022/10/10: www.hmv.co.jp
Aerosmith 「Pump」 \1602
Parliament 「Osmium +7」 \935
Dire Straits 「Love Over Gold」 \1602
 
2022/10/10: BOOKOFF 練馬光が丘店
Eagles Of Death Metal 「Death By Sexy...」 \1210
Les Baxter 「African Blue」 \792
(Soundtracks) 「愛人/ラマン」 \792
 
2022/10/11: www.amazon.co.jp
Aerosmith 「Greatest Hits」 \1000
(Soundtracks) 「Slumdog Millionaire」 \619
 
2022/10/11: ヤフオク
(V.A.) 「DHR Revolution Action Iapan Tour 1999」 \481
 
2022/10/13: www.amazon.co.jp
(Soundtracks) 「moog」 \1
 
2022/10/13: www.hmv.co.jp
world's end girlfriend 「The Lie lay Land」 (\330)
Queens of the Stone Age 「Songs for the Deaf」 (\440)
HMVのポイントで
 
2022/10/14: www.amazon.co.jp
Aerosmith 「Get A Grip」 \1845
DJ Spooky 「Creation Rebel」 \216
Diplo 「Riddimentary Diplo Selects Greensleeves」 \280
 
2022/10/16: diskunion.net
(V.A.) 「Electric Ladyland 2」 \680
(V.A.) 「Electric Ladyland 3」 \580
 
2022/10/16: www.amazon.co.jp
(Soundtracks) 「Saw」 \4236
 
---
Aerosmith 「Get A Grip」
 
以前、大学の寮でよくマライア・キャリーの「Music Box」と
エアロスミスの「Get A Grip」ばかり聞いていたことを書いた。
2年生に上がったとき、部屋に空きがあって途中入寮した同級生が
この2枚を気に入って、部屋でマージャンをするときはずっとこればかり聞いていた。
どちらも1993年に発売されている。
骨の髄まで刷り込まれるほど聞いて、今もこの2枚は名盤だと思う。
 
かといってこれまで買うことはなかった。
ビッグネームすぎて今慌てて買うことはなかろうと思い続けて30年近く。
なのに去年、自分でも何か思うところがあってどちらも中古で安く買った。
国内盤帯付きでも300円ぐらいだったか。
探せば100円ぐらいでも見つかると思う。
聞き返して、あーやっぱいいなと懐かしくなる。
アラフィフが近づいて懐メロが恋しくなったのだろう……
 
90年代半ばのCDなのでもともと音は悪くない。
でも、リマスターで SHM-CD で出ていると知って今回買い直した。
エアロスミスって70年代から長らくソニー(コロンビア)に所属していて、
80年代半ばにゲフィンへと移籍した。
それが90年代後半にまたソニーに戻っている。
そのゲフィン時代のアルバムが2011年にリマスター、SHM-CDで出ていた。
うーむ、最初にちゃんと調べて買えば無駄にならなかったな。
今回合わせて、「Pump」(1989)や
ライヴアルバムの「A Little South of Sanity」(1998、リマスターSHM-CD再発は2015)
を店頭在庫のあるものは新譜で、ないものは中古で買った。
 
「Get A Grip」いや、ほんとよくできている。
彼らのアルバムとしても最高傑作だと思うし
(と言いつつ、全部のアルバムを聞いたわけではないが)
90年代を通しても最高のロックアルバムの1枚だと思う。
剛速球ナンバーもバラードも豪華絢爛なのに大人の余裕綽々。
それまでの人生で出会ったソウルもファンクもブルースも豪快に全部吞み込んで
山形の芋煮会のようにギネス級の大鍋にぶち込んでパワーショベルでかき混ぜたような。
この頃はレッチリに Fishbone や Faith No More といったオルタナティヴロックを
ミクスチャーと呼んでいたけど、真の意味でミクスチャーというか
この頃 No.1 にミクスチャーなロックを放っていたのは
エアロスミスだったんじゃないかと今にして思う。
 
とにかく豪快。とにかく重たく、ノリがいい。
エアロと言えば70年代の「Live Bootleg」(1978)や「Rocks」(1976)であるとか
”Sweet Motion” や ”Walk This Way”(共に1975)なわけで
全盛期は70年代と普通は捉えるんだろうけど、
90年代は第二の黄金期というか、いや、むしろ90年代の方がピークなんじゃないか。
「Get A Grip」1作でそう思わせるほど、有無を言わせない力がある。
”Eat The Rich” の爽快なまでにはしゃぎまわる悪ガキ感、
”Livin' On The Edge” のスケールのでかい強引にねじ込むバラード。
そしてツボを心得まくった ”Crazy” でいい年した大人を泣かせにかかる。
 
スティーヴン・タイラーのヴォーカルにジョー・ペリーのギター。
このコンビは変わらないのに、バンドメンバーも変わらないのに、
なんだか別人のよう。
というか90年代の方が若々しくエネルギッシュ。
生まれ変わったというかサイボーグになったというか。
(70年代後半がドラッグまみれだったということもあるが)
 
調べてみると外部のライターを多く起用しているようだ。
その辺りが新しい血を入れての若返りなのだな。
プロデューサーはブルース・フェアバーンなので
AC/DCVan Halen などを手掛けたハードロックの巨匠。
彼も脂の乗り切った時期だった。
低迷期を乗り越えての本格的な復活作「Permanent Vacation」(1987)や
その次の「Pump」(1989)に続く、タッグを組んでの3作目。
気心知れてお互いやりたいことをどんどん試せるいいムードが作られていたのだろう。
 
この後、ソニーに復帰しての「Nine Lives」(1997)も悪くはないが、というところか。
心機一転でプロデューサーも変わって、ここから彼らの老いが始まっていったように思う。
 
最後に。 「Get A Grip」のジャケット。
牛のパンパンに膨らんだ乳房から伸びた乳首にピアス。
動物愛護団体から苦情が来なかったのか、というのがいつも気になる。