先週買ったCD #107:2022/10/31-2022/11/06

2022/11/01: www.amazon.co.jp
Julian Cope 「Barrowlands」 \2074
 
2022/11/02: BOOKOFF 練馬光が丘店
Noel Gallagher's High Flying Birds 「Noel Gallagher's High Flying Birds」 \230
 
2022/11/02: www.hmv.co.jp
Gontiti 「Duo」 \330
The Good, The Bad & The Queen 「The Good, The Bad & The Queen」 \220
 
2022/11/03: diskunion.net
Gontiti 「The Best of Gontiti Works」 \110
The Feelies 「The Good Earth」 \780
 
202/11/03: BOOKOFF 練馬光が丘店
back number 「ラブストーリー」 \1210
 
2022/11/06: メルカリ
Dwarves 「Blood, Guts & Pussy」 \1800
 
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Julian Cope 「Barrowlands」
 
誰しも無条件に好きなアーティストはあるもので、
僕の場合、その一人はジュリアン・コープ
リバプール出身、The Teardrop Explodes でデビュー。
サイケデリックでポップ、どこか内省的なニューウェーブ
同郷の Echo & The Bunnymen と並んで80年代イギリスを代表するグループだと思う。
オリジナルアルバムは3枚、いくつか編集盤がある。
1980年の1作目「Killimanjaro」が名盤とされ、1981年の2作目「Wilder」が続く。
個人的には最も静かな緊張感を湛えた
1990年の未発表曲集「Everybody Wants To Shag...」を最も聞く。
1曲目の”Ouch Monkeys” は学生時代、自分で監督した映画の冒頭に使った。
(もちろん無許可ですが……)
2種類あるベストアルバム、ほとんど曲が一緒なのにそれぞれのよさがあって
どちらも iPhone に入れて気分次第で聞いている。
 
90年代前半までのソロはどれも傑作。甲乙つけがたい。メジャーから出たのは特に。
ポップな部分と実験的な部分のバランスがいい。曲がいい。
「World Shut Your Mouth」(1984
「Fried」(1984
「Saint Julian」(1987)
「My Nation Underground」(1988)
「Peggy Suicide」(1991)
「Jehovahkill」(1992)
(今、これらのアルバムは躁鬱の躁だった「My Nation Undergorund」以外は
 ボーナストラックを追加して再発されている)
 
その間、使い分けるようにインディーズで出したアルバムもいい。
裸の、ドロドロした苦悩はこちらに吐き出されている。
でもまあファンでないと聞きとおすのは厳しいか。
「Skellington」(1989)
「Droolian」(1990)
インディーズを極めていったその後のアルバムもいい。
「Autogeddon」(1994)
「20 Mothers」(1995)
正直たくさんありすぎて僕も全然把握しきれていませんが……
 
研究家気質があってストーンヘンジといった古代遺跡への興味が尽きず、
日本のロックについても詳しい。
何といってもそのスジで有名なのは『ジャップロック・サンプラー
エレキ、GSの時代から裸のラリーズに代表される70年代のアングラまで、
日本のロックを総括した記念碑的労作。翻訳で実に350ページを超える。
どんだけ調べてどれだけのレコードを集めたか。
しかもイギリスに暮らしながら。頭が下がります。ぜひ復刊してほしい一冊。
 
そんなわけでジュリアン・コープ関連で
持ってないのがないか探し回って少しずつ買い集めている。
今回見つけたのは2019年の「Barrowlands」で、
サブタイトルは「Julian Cope Live In Glasgow 1985 "It's A Swinging Saturday Night"」
遂にライヴアルバムが出た!
Teardrop Explodes であれ、ソロであれ、
ボーナストラックでライヴ音源がボーナストラックで収録されることはあっても
1枚丸ごとライヴアルバムというのはなかった。
BBCでのスタジオライヴ音源を集めた「Floored Genius 2」(1993)ぐらいか。
何がグッと来るかと言えば、ジャケットがステージから客席に飛び込もうとしていて
大勢の女性客に引っ張り込まれているという写真。
薄手のぴっちりしたのを着てお尻の形がくっきり。
やっぱなんだかんだ言っても人気あるんだなあ。
 
自らのレーベルから出している。
曲目は ”East Easy Rider”や”World Shut Your Mouth” ”Reynard The Fox”
といったソロの名曲だけではなく
”Sleeping Gas” ”Passionate Friend” ”Reward” などの
The Teardrop Explodes の曲もやってるというのが新鮮な驚き。
 
面白いのはCDを取り出した後のトレイに書かれた言葉。
『This live album was cutted from one of the many 3 hour shows
that Cope performed on his 1995 tour - maybe one day the rest
will be released. Perhaps not.」
このライヴアルバムはコープの1995年のツアーで3時間演奏したショウのいずれかから選ばれている。
もしかしたらある日残りの曲がリリースされるかもしれないし、されないかもしれない。
 
聞いてみると音も演奏もベストではない。
声もそんなに出ているわけではない。
やはりディープなファン向けかな。
アンコールと思われるラスト2曲が
”World Shut Your Mouth” ”Reynard The Fox”というだけでうれしくなる人向け。
後者の演劇的な語りの部分とか。
でも歓声がすごいんですよね。
メジャーから離れ始めた時期にも関わらず。
次に発掘して欲しいのは The Teardrop Explodes のライヴアルバムかな。