夜の若者たち

水曜の夜、家に帰ってきた妻がこんなことを話した。
駅を出て、団地の間のローズ・ガーデンを通って帰ろうとしたら
広場に若い男女が20人ぐらいいて、楽しそうにしていた。
そのうちの何人かは煙草を吸っていた。
かといってそこまでハチャメチャな集まりではなく、和やかな雰囲気があったという。
ヤンキーというほどでもない。
 
なんだったんだろうね、と。
「卒業式を終えた高校3年生の集まりなんじゃない?」
「でもさ、卒業式ってそんなに早かったっけ?
 俺の時は3月半ばだったような??
 それにさ、卒業式の後だったら居酒屋で飲んだりすんじゃない?」
 
今の東京の高校生がどうなのかよくわからないが、
僕らは高校2年生ぐらいから
高校生を入れてくれる店で、あるいは誰かの家に集まってよく飲んだものだった。
今は「未成年に酒を飲ませた」と親が店を訴えるような時代で
おいそれと若い人は迎え入れないかもしれない。
特に大人数だったら。
 
でもさ、卒業式の後ぐらいだったら大目に見るよね。
4月になったら新歓コンパでも飲むだろうし。
「いやー、そもそも今の若い人は酒を飲まないっていうけど」
「全員が全員そうとも限らないでしょ?」
 
僕の推理としては
彼らは高校2年生で、期末テストが終わった解放感でなんとなく集まったのでは。
で、17歳なので居酒屋に入る勇気はなく、公園どまり。
この人数では入れるファミレスはなかった。
これだと思うんだけどなあ。
 
練馬区の高校の卒業式がいつなのかとか、
ひとつひとつ調べていけば真相に近づいていきそうだけど、
わざわざ調べるほどの話でもなく。
あれってなんだったんだろうねで、別の話題に移っていく。
そんな、練馬の夜。