先週買ったCD #127:2023/03/20-2023/03/26

2023/03/20: tower.jp
Heather Nova 「300 Days At Sea」 \2619
Muslimegauze 「Veiled Sisters」 \3411
 
2023/03/20: TowerRecords リヴィン光が丘店
U2 「Songs Of Surrender」 \5190
 
2023/03/20: www.amazon.co.jp
Jesse Colin Young 「Swept Away」 \1180
 
2023/03/21: www.amazon.co.jp
Fantastic Negrito 「White Jesus Black Problems」 \1663
 
2023/03/21: DiskUnion 吉祥寺店
Timmy Thomas 「We Can't We Live Together」 \1100
Timmy Thomas 「Live」 \1300
Public Enemy 「Greatest Misses」 \380
Howlin' Wolf 「The London Howlin' Wolf Sessions」 \464
(V.A.) 「Stay Awake Various Interpretations of Music from Vintage Disney Films」 \580
(V.A.) 「Burning London The Clas Tribute」 \336
 
2023/03/22: www.hmv.co.jp
Coke Head Hipsters 「How Far Will You Go!?」 (\297)
Coke Head Hipsters 「Come On Hipsters」 (\297)
Coke Head Hipsters 「Pop Food」 (\297)
HMV のポイントを利用。差額\541
 
2023/03/22: diskunion.net
(Soundtracks) 「Get On Up The James Brown Story」 \1100
 
2023/03/22: www.amazon.co.jp
Heather Nova 「Blow」 \1226
 
2023/03/25: www.amazon.co.jp
China Crisi 「Scrap book vol 1 Live at The Domination Theater」 \3407
 
2023/03/25: バナナレコード大須
Amy Grant 「Behind The Eyes」 \300
Joyce 「Music For Sunday Lovers」 \590
(V.A.) 「Hank Williams Timeless」 \ 890
(V.A.) 「Blastin' Blues Guitars Volume 8 Acoustic Guitar Virtuosos」 \490
(V.A.) 「Musiciens du metro parisien」 \300
Eugene Chadbourne 「There'll Be No Years Tonight」 \1280
Eugene Chadbourne 「The Lost Eddie Chatterbox Session」 \1280
 
2023/03/25: DiskUnion 名古屋店
The White Stripes 「White Blood Cells」 \300
Biohazard 「Urban Discipline」 \480
Lurrie Bell 「The BLues Caravan Live at Pit Inn 1982」 \1000
ASrchie Shepp 「Attica Blues」 \1100
Lua Na Lubre 「Plenilunio」 \480
The Doors 「Live In Pittsburgh 1970」 \1300
 
2023/03/26: diskunion.net
Killer Bong 「Lost Tapes」 \1300
(V.A.) 「La Locura De Matchuca」 \2250
 
2023/03/26: DiskUnion 神保町店
Tristan Prettyman 「Hello...x」 \100
(V.A.) 「The Message From T.K.」 \480
 
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U2 「Songs Of Surrender」
 
存在感の大きさという観点で
現役で世界最高のバンドを選ぶなら、90年代から今に至るまで
アメリカはレッチリ、イギリスはU2となるか。
U2は正確にはアイルランドですが)
ストーンズはもはやグランドチャンプで規格外ということで。
 
1980年代後半。
洋楽を聴かない小学生の僕でも U2 というシンプルにして風変りな
ロックバンドの名前を知っていた。
「The Joshua Tree」(1987)という4人のメンバーが砂漠に佇む
モノクロームのジャケットのアルバムが
どうもビートルズに並ぶぐらいの名盤らしいということも知った。
 
何度か書いた話だが、
中学生になって洋楽に興味を持ち始めたとき、
「魂の叫び」(Rattle And Hum / 1988)は
毎日新聞青森版の週に一度のヒットチャート欄で一位を独走していた。
新町の成田本店の地下にCD・レコード屋の『PAX』があった頃
この店の集計で、だったと思う。
邦楽は Barbee Boys の「Listen!」(1987)が一位を独走していて
洋楽が 「The Joshua Tree」だった。
翌年は同じくBarbee Boys の「Black List」(1988)で、
洋楽が 「The Joshua Tree」だった。
 
「Actung Baby」(1991)で世界で最先端の音となり、
名実と共に No.1 となったという印象がある。
そして誰が何と言おうと引き返すことはなかった。
「Pop」(1997)は今思うと果たして良いアルバムであったのか? とか、
「Songs of Innocence」(2014)の iTunes 無料配信問題
(望もうと望まないと全世界の iTunes にアルバムが無料配信された)とか、
いろんなことがあったけど、失速した感じを全く与えない。
もはや音楽を越えた何かになってしまったのだろう。
 
「Zooropa」(1993)のツアーで日本に来た。
当時大学一年生の僕は4人部屋の大学の寮に住んでいた。
一年生2人、 2年生2人。
僕らは 同じ階に住んでいた U2 好きの先輩の指示のもと
チケット発売の日、玄関に置いてあった公衆電話機を占拠して
ちけっとぴあに電話をかけまくった。
僕の電話がぴあにつながると先輩は狂喜乱舞し、「よくやった!」と肩を叩かれた。
その後、定期的に先輩の部屋で U2 の勉強会。
電気を消して、小さなテレビで「魂の叫び」のビデオを見た。
『やっぱ、ステージでのリーダーはラリー・ミューレン Jr. なんだな』とか
『やっぱ、アダムはバカなんだな。ヘラヘラしてて』とか言い合った。
 
そしてコンサート当日。
東京ドーム。前座は Big Audio Dynamite で、ほとんどの人が無視していた。
立ち上がって乗ってる人は一握り。
それでもミック・ジョーンズは演奏を続けた。
ボノは悪魔みたいな恰好で出てきた。
途中、電話を掛けるコーナーがある。
昨日は曙だったと聞いた。
じゃあ今日は? ……時報だった。
わざとらしく首を傾げるボノ。
このがっかり感。
 
そういうことを含めて、青春時代のいい思い出。コンサートでは一番の思い出。
あの U2 を見ることができた。
そういう記憶があるから、最良の記憶があるから、
僕は今でも彼らを最高のロックバンドと思い続けているのかもしれない。
 
その U2 の新作は過去の楽曲をアコースティックな編成でリメイクしたもの。
2か月ぐらい前か、InterFM 『Lazy Sunday』で、
ラジオ解禁になったばかりの”Pride (In The Name Of Love)” を聞いた。
ボノの声もエッジのギターもしっとりとして落ち着いている。
若干のストリングスやアンビエントなキーボードがそこに加わる。
ドラム、パーカッションの入っている曲は半分もないか。
 
U2 はそれまでの人生を振り返り、まとめに入ったのだろうか?
コロナ禍でロックダウンとなった中でセッションが始まり、
2年かけてアレンジし直し、録音を行ったという。
限定盤のアルバムには40曲収録され、それぞれが10曲ずつ、
ボノ、エッジ、アダム、ラリーの名前がついやた4枚に振り分けられている。
各メンバーのお気に入りの曲なのだろうか。
(早々にこの4枚組の国内盤が予約完売したので入手できず、
 輸入盤は解説がないのでよくわからない)
 
”Where The Streets Have No Name”
”With Or Without You”
”One” ”Deisre” といった全盛期のロッククラシックから
”11' Oclock Tick Tack ” や ”I Will Follow”
”40” といった初期の名曲まで。
もちろん、”Vertigo” や ”Beautiful Day” などの後期の代表曲も。
40曲もあるのでまだ全体像が把握しきれず。
アコースティックと言ってもピアノだけで歌う曲もあるし、
中近東っぽいフレーズが加わったり、ヴォーカルにエフェクトをかけたり、
ダンス仕様のループがうっすらと基底に流れる曲もある。
工夫があり、多様で飽きない。
エッジのアコースティックギターもリズミカルにカッティングを刻むか、
ひとつひとつの弦のフレーズを重視するかでだいぶ違う。
少なくとも僕は最初、40曲を一気に聞き通した。
 
単なる懐古趣味ではなく、棚卸して現在位置を確かめたのでもなく、
それまで彼らが生み出してきた名曲たちから余計な埃を振り払い、
その曲が持っていた別の可能性を見出し、
磨き上げ、命を吹き込み直したのだと思う。
U2 のファンならば、まだ入手可能なうちに
40曲入りの輸入盤を買った方がよい。
 
なお。「Pop」からは1曲。
2作目の「October」(1981)からはゼロ。
やっぱ、そういうものなんだな。