ふたつの案件を掛け持ちしていて、どちらもうまくいかない。
どっちつかずになって、その場しのぎになって、
それがどちらも悪い結果としなって表れた。暴発した。
自分はダメだな、投げ出したい、どうせ俺向いてないし、
という悪循環、袋小路にどんどん自分を追い込んでいく。
自己嫌悪で泥沼になって、そんなときに上司から電話していいかと。
なんか調子悪いんじゃないかと聞かれて状況を説明する。
実はこういう背景があって、気持ちが向かなかったと。
なるほど、そうだったのか、察してやれずすまないと謝られ、
全てを肯定され、僕も話せずにいたことを話せてスッとする。
途端に目の前のモヤモヤとした曇りが晴れた。
社会人になってこういう体験が何度かあった。
50近づいてもこういうことに陥る。
わかっていても、陥る。
自分で自分に声を掛けたらいい、というものでもない。
一方で、僕は後輩にそういうことができただろうか? と思う。
雑談を言ったりする、ほめることもある。
でもこういうタイミングを見て声をかけるということができた記憶がない。
これから先できると思えない。
気にかけてない、というのではない。
しかし一歩踏み込みが足りないのだと思う。
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昨晩、嵐のような集中豪雨と雷。
一夜明けて玄関を開けると濡れたタイルの上に蝉が死んでいた。
羽を下にして、足を丸めている。
サンダルで蹴ったら動き出すことがあるので試しに蹴ってみたが、動かなかった。
しばらくほっておいた。
夕方、スーパーに行こうと外に出たときに
脇に寄せようとサンダルでタイルの上を横滑りさせる。
いや、それはよくないよなと思う。
手でつかんで、明日のゴミの日に捨てる、
昨日妻が花壇の手入れをして抜いた植物たちでいっぱいになったゴミ袋の中に入れた。
その時はこれでよかったように思うが、それもなんか違うかとも思う。
どうするのがよかったのか。
花壇の中に埋めるというのもなんか違うと思う。
そんな蝉が、これからは増えていく。