Top-Team-Theater vol.6

Top-Team-Theater の6回目の上映会に顔を出す。
今回はほんと、顔を出すという感じで。
2本あるうちの1本「on the corner」は前回見てるし、途中で抜けて帰る。
「on the corner」は前回の上映会での反省を踏まえて
再編集しているそうだが、また目にする機会がきっとあるだろう。


前回は盛況だったが今回はそんなでもなかった。
団体としても今後の方向性とかあれこれ意見の出てくるじきだろうし、
主催のサイノウさんも大変だよなあと思う。


20代後半フリーターという身分で映画をやってますっていうと
傍から見るといくらでも映画撮れそうなものであるが、実際そんなでもなさそうだ。
「次失敗したら怖い」という恐怖感が出てくるんだろうな。
ホイホイと撮るわけにはいかない。
「あわよくばすごい作品を撮って抜け出したい」
そんな思いとのせめぎ合いが常にあるようで、がんじがらめ。
そんなときって自分も回りも
映画を批評する言説ばかり磨かれていくから2重にダメ。
下手なものが撮れなくなる。
「映画撮ってて楽しいです」というのだけでは撮れなくなる。


みんな大人になっていく。
何人かが脱落して、何人かが続けていって。
気が付いたときには誰も彼もが手遅れになっているのだろう。


上映会の会場であの当時一緒に映画を撮っていた後輩に久し振りに会う。
彼は自主映画の世界から足を洗って、紆余曲折の末に大学院に通うことになった。
オカムラさん、戻ってきたらしいじゃないですか」
「がんばってください」
そんなことを言われる。


途中で帰ったのは明日仕事があるからってのと
なんだか切ないっていうかいたたまれない気持ちになってしまったから・・・。


TopTeamの次の上映回はいつどこで何を上映することになるのか。

母親から電話があって、今月末の日曜に父の23回忌の法事があるから
帰って来れるようなら青森に帰って来いという。
前は「仕事が忙しいから」とかなんとか言ってたが、
日が近付いてくると「やっぱ行かなきゃな」という気分になってくる。
こういうのおろそかにしちゃいけないよな。
しかも自分の父親なわけなんだし。


航空券を買いに行く。
会社の休みを月曜だけとることにする。
日曜の早朝に羽田を発って、11時には法事が始まる。
一晩泊まって月曜の昼過ぎには東京に戻っている。
慌しい。でも「とんぼ返り」ってほどでもないか。


金曜、会社が終わってから帰るというのがよかったんだろうけど
土曜には大学の友人の結婚式が行われることになっている。
この日は再開した友人たちと遅くまで飲んでるんだろうな。
日曜の朝は5時起き。前の晩に泥酔していたら起きれないよな。気をつけないと。


この頃はもう東京は桜が咲いているはずであって。
でも青森は1ヶ月遅れ。ゴールデンウィークにならないと桜は咲いていない。
いくら春とはいえ、青森はまだ寒いのだろう。


23回忌ってことから言えばもうとんでもない年月なわけで。
父親がいなくなってからの方がはるかに長い。
改めて今20年以上経過してるってことに気がついて
流れ去る時間の重みのようなものを感じている。

空を飛んでみたいなあ、飛べたらなあと時々考える。
誰しも1度は考えることなのではないか。
日々の生活の中でふとした瞬間に「鳥っていいよな」と思うようなときもあれば
ただ単純に子供っぽい気持ちで憧れることもある。


羽が生えて自由自在に大空を飛ぶっていうのはさすがにありえない。
だとしたら何があるか。


人力飛行機っていうのはちょっと違う。
手間暇かかりすぎる。
音楽の好きな人が真空管を集めて自らアンプを作るようなもの。
そこまでするのはさすがにちょっと。
大事なのは空を飛んでいるという感覚そのものだ。


となると、方向性は2つ。
1.飛行機やヘリコプターの操縦を学ぶ
2.ハンググライダー、パラグライダー、あるいはスカイダイビングといったスポーツを試みる


1.は日本じゃどこまでできるんだろ?
航空自衛隊に入るか日本航空全日空に入社してパイロットになる。
これはもう年齢的に無理だし、狭き門に入れたところでそこから先の試練が長い。
入りさえすれば誰でもなれるってものではない。
セスナの免許を取るってのもありだが、
一介のサラリーマンがそういうこと始めたら
残りの人生それ以外にお金が使えなくなりそうだ。
特に自家用機を持とうとしたら。
そもそも飛行機を操縦するときって飛行計画を提出して了承を得なくてはならないものであって、
案外自由が利かない。
車を運転するのと大差ないのかもしれない。
だったら庶民は車を運転してる方がいいのだろう。
自家用セスナを操縦することそのものではなくて、
それに乗ってどこかに行くことが目的となるような生活をしないと。


2.ってことになるのかな。
上で挙げたどれかって1度はやってみたいなあ。
東京近郊で体験させてくれる場所って無いものか。
ハンググライダーやパラグライダーって気持ちいいんだろうな・・・。

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夢の中で鳥になって空を飛んだことのある人って結構いるのだと思う。
でも僕はそういう経験をしたことがない。
夢の中でもてくてくと歩いているばかり。


鳥というものが自由の象徴であるのならば
僕の心の奥底はきっと何かに閉ざされているのだろう。


少なくとも僕の前世は鳥ではない。

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渡り鳥の種類の中には北半球の果てから南半球の果てまで
毎年とんでもない距離をとんでもない時間をかけて往復するものがあるらしい。


越冬して、子供を育てて、後はひたすら空を飛んでいるのだろうか。


本能として飛ぶことを覚えている。
そしてその本能に従って生命を全うする。
空という空間を体が知り尽くしている。


・・・いいよなあ。