忙しいような忙しくないような4

昼まで寝てる。
今日はオフ。昨日予定していた作業は昨日のうちに一通り終わって、後は明日を待つだけ。


昨日の夜は早めに会社を出て、
中野に寄ってブロードウェーレコミンツで中古CDを買って「住友」で天ぷらを食べた。
この2つの組み合わせは最近の僕の中でのささやかな幸福だ。
買ったばかりのCDの解説を読みながらカウンターの席でビールを飲んだ。


お客さんは昨日の夜が僕らの会社のクリスマス・パーティーだということを知ってて、
「早く終わったんだから行けばいいのに」と言ってくれる。
でも、結局行かなかった。
行ったところで話せる人もいなくて寂しい思いをするだけだし。
クリパって出社した人たちが家族を連れてきて紹介するか
若い人たちが集まってはしゃいでるかどっちかのものでしかなくて
僕みたいな中途半端な立場・年次の人間が行ってもすることがない。
手持ち無沙汰なまま、ちょっと知り合いぐらいの人と
「やあやあどうも」って感じで一緒になって料理を食べて、抽選会を待つだけ。
想像するだけでゾッとした気持ちになった。
親しい人が年々少しずつ減っていく。
辞めたり、社交性に乏しい僕が疎遠にさせてしまったり。
そこには大勢の人たちがいて
孤独なやりきれない気持ち、惨めな気持ちになるぐらいだったら
1人きりでいたほうがいい。
こんなふうにして僕は、社内で居場所がなくなっていくんだろうなと思う。
最近の、ここ何年かの僕はまるで「社内引きこもり」のようだ。


着替えて外に出る。
新宿のヨドバシで携帯の機種変更をして、池袋の西武でYシャツとネクタイを買う予定。
その前に荻窪のどこかで昼を食べようと思う。
四面道まで出て、青梅街道沿いに歩いていく。
有名店「スパイス」でカレーを食べようかと考える。
歩いているうちに路地に「餃子の舗 春木屋」ってのを見つけて
餃子もいいなと思って入ってみる。
春木屋」って言ったら荻窪を代表するラーメン屋なわけですが。
なんか関係あるのだろうか?と思っていたら
そのとき居合わせた他の客の方が「もしかして春木屋の息子さん?」と質問を。
そうだという。
店を継ぐでもなく、独立ってとこか。


新宿に出て、ヨドバシで機種変更。
あれこれ新製品を見ていると
水色と白の DoCoMo のパーカーを着た若い女の子が寄ってきて
どういうのを探してるか聞かれる。
「いや、特に」と僕は答える。
服を買うときでもそうだけど僕はこういう質問が苦手で、
何も考えずにふらっと入ってその場の直感で買うものを決める。
なので何聞かれても「いやー、特に」となってしまう。
さすがに店の子に悪いかなと「海外で使える携帯」ってとこに興味があるフリをする。
だとすると 905i になるってことなんだけど、さすがに出たばかりで高いのでやめとく。
一番小さくて薄そうな P704iu ってのにする。
デザイン的にこれ、いいじゃんと思って。
携帯を使わないし使いこなせない僕は 90x系を持つ必要は全くない。
機種を決めるとその後料金プランの話になって、あれこれ勧められて
「じゃあそれで」「じゃあそれで」「じゃあそれで」の連発。何も考えない。
旧形態の契約だったのを新しくして、「ひとりでも割」にして、
パケットパックの一番安いのをつけて。「iチャネル」も。
携帯会社を儲けさせてるのはヘビーユーザーじゃなくて、
僕みたいな「とりあえず持ってれば後はどうでもいい」みたいな人なんだろうな。


P704iu はヨドバシでも最後の1個だったようだ。
僕の買った後、店頭から見本が消えた。
最新の機種では全然なくて、この移り変わりの早い業界では
むしろかなりなところ時代遅れだったのだろう。


機種変更の間、池袋へ。
ボーナスも出たことだし、と西武百貨店でYシャツとネクタイを買う。
Yシャツとネクタイを買ってくらいなるのだから、
僕はまだ働く気があるのだなと思う。


Libro でいくつか本を買う。
ジェームズ・ティプトリー Jr. とカート・ヴォネガットのハヤカワの文庫で出た新作と
アメリカの推理小説の、2006年の短編傑作選みたいなやつ。
TASCEN でエドワード・ホッパーのカレンダーがあったら買おうかと思って探すも
そもそもカレンダーがない。前はあったのにな。売れないからやめたのか。残念。


新宿に戻って携帯を受け取る。
帰りの丸の内線の中で新しい携帯に触ってみる。
電話帳は移行されても、メールはきれいさっぱりなくなってる。
なきゃ困るってもんでもないけど。あってもいいんじゃないかと思う。
普通、こういうの皆どうしているのだろう?
SDカードみたいなのに保存するのだろうか?
IT業界にいながら僕はそういうのほんと、疎い。


例えば、去年ふられた子からのメールも新しい携帯には残ってないわけで。
古い携帯には残ってるから立ち上げればそりゃ見れるんだろうけど、
わざわざそんなことはしないだろうし。
こんなふうにして記憶ってものはあっけなく失われていく。


今月頭に出た hitomi のボックスセットを買おうとあちこち探すが、見つからず。
え?もう完売?と驚く。しまった。
家買ってきて HMV のサイトにはついこの間まであったよなあと検索するが売り切れてた。
かろうじて、amazon のサイトで見つける。
昔買ったベストを聞く。
「there is ...」や「君にKISS」を聞いて元気になる。
久々に音楽が心に届いた。