河口湖冬キャンプ その3

そして次に、第2のメイン・イベント。
チームに分かれて「猫」をテーマにした曲作り。
2階の部屋に集まって、作戦会議・曲作り。
歌詞担当の僕が最初のアイデアを出して、半分ぐらいを僕の案で。
こんな歌詞になった。
「わたしは猫 あなたは犬
 追いかけられると逃げたくなるの
 でも本当はあなたが好き
 つかまえられたら どうなるかしら
 追いかけて 追いかけて
 私のしっぽ 手が届かない


 あなたは猫 わたしは犬
 追いかけても逃げていくの
 でも本当にあなたが好き
 追いかけて 追いかけて
 あなたのしっぽ 手が届かない」


E→F#7→A→Eとコードを循環させる簡単な曲。意外とすぐ、出来上がる。
練習しますかってなって、「じゃあオカムラさんは何演奏します?」と聞かれる。
え?なにもできないよ。
「まあまあそんなこと言わずに」と
誰かが持ってきた子供用の鉄琴を叩くことに。
曲の間、E→F#7→A→Eをひたすら一定のリズムで叩く。
1番と2番の間には同じフレーズのままだけど、ソロも披露。
ベースもギターもすぐ挫折して人前で楽器の演奏なんて小学校以来?
まさか苦手としていたことと大人になって出会うとは。
これ、素面だったらできなかったなあ。


お披露目の場も無事終了。なんとかなった。
他のチームはオジー・オズボーンとジミヘンを強引にミックスしたカバー、
「Eオーギュメントってどんな音?」「ビートルズの「Oh Darling」の出だしがそうみたいよ」
ってことで、そのカバーに始まるオリジナルなど。
他2チームは完全オリジナル。
よくもまあこの短期間にきちんと仕上げるよね。
しかもどのチームも笑いを取って、みんなが腹抱えて笑って。
なるほどなあ、と思った。これは楽しい。
楽器ができたらもっと楽しいんだろうけど、
楽器ができなくてもダンボールを叩くとかいくらでもやりようがあって。
そのアバウトさ、というか懐の深さ。


この頃から皆かなり酒が回ってて、脱落者が出始める。
そんな状態で、ウィンクキラー
僕はこれ、今までの人生でやったことがなかった。
「まいったなあ。こういうの絶対苦手」と最初のうちは逃げ出すことばかり考える。
そうもいかなくて、輪に加わる。
知ってますか?ウィンクキラー
 ・クジでキラーを決める。
 ・みんなで談笑する。キラーは目の会った人にウィンクを送る。殺したことになる。
 ・殺された人は、即時ではなく、ある程度遅れたタイミングでバッタリと倒れて輪から抜ける。
 ・誰がキラーか分かった人は手を挙げて告訴する。
  外れたら、告訴した人と告訴された人の両者が輪から抜ける。
 ・告訴を免れて、全員を殺したらキラーの勝ち。
 ・今回は人数が多いので、シャドウを導入する。これもクジで決める。
  (お互いに誰がキラーで誰がシャドウか分からないので、勘のいい人じゃない限り共謀できない)
 ・キラーはシャドウを殺せるが、シャドウはキラーを殺せない。


トランプで、ジョーカーを引いた人がキラー、スペードのエースを引いた人がシャドウとする。
最初の回はキラーにもシャドウにもならず、余り人と視線を合わせないようにしてやりすごす。
それが2回目早々にキラーを引いてしまい。
ぎこちなくウィンクしていたらすぐにも見破られてしまった。
その後、何回かしてまたキラーが回ってきて。
やってるうちにコツが分かってきて、面白くなってくる。
心理的な駆け引きが全て。むやみやたらとウィンクしない。
この人勘付いてるかも、って人にはしばらくウィンクしない。
場の雰囲気を読む。何かが起きて盛り上がっているときにまとめてウィンクする。
皆で探り合ってるときにはウィンクしない。
アトランダムに、一定期間ウィンクしない。
こんな感じでやってたら2回連続してキラーになった2回とも、最後まで残って勝ち。
名勝負とまで言われる。こういうの嬉しいよね。
なんかトランプの大富豪に似ている。ひょんなことから、得意なゲームが増えた。
やってみるもんだ。


気がついたら午前3時。
知らぬ間に寝ちゃってた人もちらほらと現れ、お開き。
露天風呂に入って出てくると1階のリビング兼ダイニング・キッチンはには布団が敷かれている。
余った食材で一品作る人がいて、最後余っていた缶ビールを僕がもらう。
結局寝たのは4時頃か。早い者勝ちで2階の寝室へ。