台風4号

今年を表わす漢字は「風」に決まると思う。
自然災害として。
パッとはしないものの震災から2年、変化の年として。

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台風4号が日本列島を縦断。
定時にオフィスを出て19時に駅に着いたのだが、その頃から暴風雨。
あと1時間遅かったら大変なことになっていた。
横殴りの風が地鳴りのように聞こえる。


こんな暴風雨の中、いつもの佐川急便のおっちゃんが
ずぶ濡れになりながら荷物を届けに来てくれた。
「…いつもありがとうございます」しか言えなかった。


特にこの日届かないとまずいというものでもなかった。
週末でもよかった。知ってたらそうした。
しかし、これが仕事というものか。プロというものか。
いつかそうしたように部屋の中のリンゴやリンゴジュースをあげたかったけど、
一秒でも外で待たせるよりは車の中に戻りたいだろう。
この日の配達を終えたいだろう。
僕はそっとドアを閉じた。
隙間から雨が飛び込んできた。


音楽はかけずに、窓に当たる風の音を聞く。
屋根を打つ雨の音を聞く。
煽られて、揺るがして。轟いて、蠢いて。


こんな日は早く眠るに限る。
しかし、ゾワゾワして眠れない。
ただじっと、天井を見つめる。
気がつくと風も雨も収まっていっているような。


…目が覚める。遠くに風の音が聞こえるぐらい。
台風は去ったのか、もう朝なのか。
そう思って時計を見たら午前2時前だった。


朝起きると雨も風もなし。
黒い雲の隙間から傷跡のように青空が広がっている。
蒸し暑くなると聞いた。東京の最高気温は30℃を超えるのだとか。
日本列島のかかっていた雲が追い散らされて
まさか梅雨明けなんてことにならなければいいが。

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InterFMを聞いていたら
台風4号の名前がミクロネシア語の「グチョル」でウコンの意味、
台風5号は「タリム」
調べてみたらフィリピンの言葉で「鋭い刃先」とのことだった。