会社の野球部で野球をするということ

ジョギングに出かける。
今週もグラウンドでは野球の試合が行われている。
先週もそうだったが、草野球にしては割と真剣そうなので
よく見たら会社対抗のもののようだった。
ネットには毎日新聞の旗や主催連盟の旗が括り付けられていた。
恐らく予選のようなものなのだろう。
市営球場ではなく運動公園の一角で行われているので
1回戦とか2回戦とかそんなところ。
それでも公式試合っぽい審判がちゃんと張り付いている。
ここで勝ち抜いたチームがいわゆる「都市対抗野球」ってやつに出ることになるのか。
(そういうのに出るようなチームはまた別なのかな。実業団とかで)


グラウンドは4つに分かれるので8チームがそこに集っていることになる。
見てるとそれとなくカラーがある。
大きく分けると草野球の延長上でやってるようなダラッとしたところと、
延長上にプロが待ってるようなきびきびしたところと。
でも後者はそれほど多くなくて(先週に1社か2社見ただけ)、
たいがいは趣味っぽい雰囲気でほのぼのとしている。


家族や同僚が大勢応援に来ている。
選手たちの年齢が年齢なので
まだ若い妻とよちよち歩きの子供という組み合わせがほとんど。
判を押したようにどこも、そう。
子供とそーっとキャッチボール(っつうかボールの渡し合い)をしたり、
日差しを気にして肌にクリームを塗ってたり、他の奥さんとおしゃべりしてたり。


ふと思うとグラウンドの中で実際に試合をしていたり、
その外で軽く素振りをしている選手たちは僕の年齢とそれほど大差ない。
小さい頃に野球に興味を持ち、
小学校ではリトルリーグ、中学校では野球部みたいな育ち方をしていたら
僕だってこういう人生を送っていたかもしれない。


プロになることはなかったが、名門企業にスカウトもされなかったが、
普通の企業に属して定時後や土日、野球部で野球をする。
練習に来てくれることはそんなにないが、
試合の日には妻と子が見に来てくれる。
子供が男の子だったらいつかグローブを買ってやる。
晴れた日にキャッチボールを始める。
野球じゃなくてサッカーでもいいから、なんかスポーツをやってほしい。
そんな人生。


そういうのでもよかったんだよなあ。


いつのまにこういうことになったんだろう?
どこに分かれ目があったんだろうな。


走りながら、走り終えて自転車に乗って家まで戻る間、そんなことを考える。