エアギター世界選手権

先日、とある人からエアギター世界選手権というものがあると教えられる。
もう1ヶ月以上前のことか。
アメリカ大会での決勝の模様が TBS で映像で紹介され、
J-WAVEなんかでも話題に上ったようだ。


エアギターとは何か?
早い話がギターのモノマネ。
モノマネと言うとなんだか志が低いのでよろしくないが、まあ一言で言うとそうなる。
もう誰だってやったことありますよね。ギターを手にしたことのある人ならば。
歌手だってステージでギタリストの横でそれとなくやってたりする。
今はそれは「エアギター」という名称で呼ばれるようになり、
器楽演奏の1形態・1ジャンルとして世界的に広く認知されるようになった。
年に1度フィンランドにて世界選手権が行われるのは昔から変わらないが、
今やその予選は世界の多くの国々で行われるようになった。
去年は日本での大会も開かれたとか開かれてないとか。
(課題曲は B'z だったらしい)


今となっては割と有名な話題になってしまったので
結構いろんな場所で同行の士が寄り集まって
エアギターを意識的に「演奏」しているのではないか?


どこかの blog で見たのだが、
「エアギターに才能は必要ではない、全てはハートだ」という引用があって、
僕としてはちょっとばかしほろっと来た。
そういう縁があって僕はかなりこの「エアギター」というものに興味を持つようになった。
(今思い出して調べたらここでした。http://sawneybean.blogtribe.org/entry-68a8e2e25b5eb021448cf6c896cceaaa.html


以下、ここ1ヶ月に僕があちこち調べまわって得た情報。
とにかく、まずは彼ら/彼女たちの熱演を見てほしい。


□今年のアメリカ大会の映像。今年の優勝者 Miri"Sonyk-Rok"Park が登場。
最後に出場者たちでセッションをしているのがおかしい。
http://www.cbsnews.com/htdocs/videoplayer/newVid/framesource2.html?clip=/media/2004/06/23/video625617.rm&sec=201&vidId=201&title=Air$@$Guitar$@$Championship&hitboxMLC=national


□2003年の決勝戦の映像。優勝者「David "C-Diddy" Jung」が登場。
※最後に採点シーンあり。
http://www.omvf.net/mpg/cdiddy2003.mpg


□同じく2002年と2001年の決勝戦
※こうして見ると2003年と較べてある意味まとも。
http://www.omvf.net/2002/video/zacmonro2002.mpg
http://www.omvf.net/2002/video/zacmonro2001.mpg


アメリカ大会の公式サイト。
http://www.airguitarusa.com/home.html


□年代もののエアギターがオークションにかけられるというニュース。
http://cgi.ebay.co.uk/ws/eBayISAPI.dll?ViewItem&item=3720968219#ebayphotohosting


□オーストラリア大会のサイト。教則ページとエアギター各パーツのページあり。
http://www.airguitaraustralia.com/


フィンランドで行われる世界大会の公式のサイト。
その歴史と大会ルールについての説明を行っている。
http://www.omvf.net/2004/index.php?lang=en


※日本語のサイトがないようなのでこのトップページを僕が勝手に今、訳してみました。


【大いなる楽しみ、その魅力 − ギターはもういらない】
エアギターとは実際の演奏器具を用いずに音楽に身を任せること、これに他ならない。
エアギターを演奏することで誰もがロックスターの気分を味わうことが可能となる。
特殊な器具は必要とされず、特定の場所や特殊なスキルが求められることもない。
エアギターを演奏することを通じてあらゆる人々が、
人種・性別・年齢・社会的地位・性的嗜好において対等となる。


ロックミュージックの究極の楽器として
エレクトリックギターがむせび泣くようなフレーズを奏で、
ロックバンドの無数のギターヒーローたちが偶像視され続ける間、
エアギターもまた演奏され続けてきた。
かつては家族の人が出払ったときに鏡の前や
ドアを閉じられた寝室にて「趣味」として追求されてきたものが
今や何千もの一般の観客たちを魅了するステージショーとなっている。


第1回目のエアギター世界選手権大会は1996年にオウル
(訳注:ボスニア湾に臨むフィンランド中部の工業都市)にて開催された。
8年という年月を経て選手権大会は国際的なネットワークへと拡大していった。
エアギター演奏者だけではなく、
メディア関係者やエアギター・ファンによる多くのグループが毎年オウルを訪れている。
滑稽なアイデアとして始まったイベントが今や世界中の人々の注目を惹きつけている。


【ギターなしということ】
オウル・ミュージック・ビデオ・フェスティバルの野外イベント、
エアギター世界選手権大会は参加者を募集している。
第9回目の世界選手権のタイトルをかけた競技会が8月25日から8月27日にかけてオウルにて開催される。


オーストラリア、ベルギー、ニュージーランドノルウェーオーストリア、オランダ、
アメリカ合衆国フィンランド、フランス、ドイツ、アイルランドアラブ首長国連邦
−−−各国の競技会を勝ち抜いてきた優勝者が
Kuusisaari にて行われる8月27日の決勝戦にて集まることになっている。
その他世界選手権への出場を望む人々のための予選会が
勝戦の前の晩に Rock Club 45 Special にて行われる。


勝戦は1分間のラウンドを2回行う:
第1ラウンドでは予選通過者たちは自分自身で選んだ曲で演奏を行ない、
第2ラウンドでは主催者側によって選ばれた曲で演奏を行う
(この「規定演技」用の曲は競技者全員にとって同じものであり、
勝戦が始まるまでは聞かされることがない)。
世界選手権の優勝者は賞品として本物の、
手作りのギター「フライング・フィン」(2500ユーロ相当)が授与される。


毎年メンバー変更を行う中立的な審査団が、
フィギュアスケートに似たシステムを用いて決勝戦の演技に対して点数を付けていく。
評価の基準には以下のものが含まれる。
−−−音楽的な能力、ステージ上でのカリスマ性、ギター演奏に関する技術、
アーティストとしての印象、そしてエアギター精神の豊かさ。


エアギターのイデオロギーに従えば次のようなことが言える。
−−−世界中の人々がエアギターを演奏するようになれば全ての戦争が終結し、
あらゆる良くない物事が消えてなくなることになる。
これは単純な理由による:
エアギターを演奏している間、人は同時にどんな危害を与えることもできないから。
そして演奏の後では危害を加えるという行為はそれほど良い考えには思えないからである。
このことがなぜ、世界中の全ての人々に対して
世界選手権の最後に行われるエアギターの演奏が開かれたものとなっているかの理由となっている:
選手権と全世界のエアギターの演奏はインターネットにより生中継される。


【パフォーマンス向上のためのトレーニングキャンプ】
真のスポーツマンシップに則って、エアギター演奏者たちには世界選手権の直前に行われる
高い水準のトレーニングキャンプに参加する機会というものもまた提供される。
エアギター・トレーニングキャンプは先着順で30人の申し込みを受け付ける。
参加者は以前の優勝者やその他名人の手ほどきにより
選手権の形式に基づいたトレーニングを受けることになる。
キャンプは興味を持つあらゆる人々に開かれている。
そしてトレーニングには例えば以下のような内容が含まれている。
・試合に対する肉体的精神的な準備
・選手権参加時に集まる注目をものともしない方法
・ステージで感じる不安への対処の仕方
エアギターに関する講義が行われ、技術指導もまたなされることになる。


キャンプは8月25日と26日に予定されている。
ここで得られる経験はユニークなものであり、
世界を救うエアーギタースピリットとの出会いが保証されている!
コースの料金は140ユーロであり、
教習料、オウルでの移動料金、25日から26日にかけての宿泊費、
キャンプでの食事とサウナ、そして選手権への参加代金が含まれている。

    • -

試しにルールの方をいくつかピックアップしてみるとこんな感じ。


1. エアギター演奏者の使用する楽器は目に見えないものであること。すなわち、「エアー」
2. エアギター演奏者はエレクトリックギター、アコースティックギター
 どちらを使用してもよい。 − あるいは、その両方を。
6. 個人的にエアローディーを利用することは認められている。
 バッキングボーカル(リアルだろうとエアーだろうと)は認められていない。
 エアギター演奏者のドレスコードには特に制限はなく、
 彼/彼女は望むのならどんな小道具も追加で使用していい。
 エアギター演奏者はリアルなピックで弾いても構わないし、
 かき鳴らしてもいいし、フィンガーピッキングでも構わない。
10. 賞品
 エアギター世界選手権大会の一番の賞品は本物のエレクトリックギターとする。
11. 世界選手権優勝者の義務
 オウルで毎年選ばれるエアギター世界選手権大会の優勝者はエアギター界を前に進めるような
 良い知らせを伝えなければならない。つまり、この世界を平和へと押し進めなくてはならない。

    • -

話は変わるが、エアギターについて調べていくうちに
そもそもフィンランドという国が変な競技ばっかりやってる国だということがわかる。


□奥様運び大会
http://www.moimoifinland.com/thisweek/sonkajarvi.html
□携帯電話投げ大会
http://www.moimoifinland.com/thisweek/030903.html