結婚式で富山へ その4(12月24日)

8時半に目を覚ます。
なんとなく下に下りていく。
今回の宿泊、朝食つきだったりしないかと期待する。
コーヒー、クロワッサン、スクランブルエッグを食べたい気分だった。
残念なことに朝食なし。旅行じゃなきゃつかないか。
部屋に戻って浴槽にお湯を入れて浸かる。
ポットで沸かしてお茶を飲んで、デジカメで撮った写真を整理する。


10時になって下に下りていく。
後輩の1人とラーメン屋を探すことになっていた。
外は雪。構わず外に出る。
クリスマスイブだというのに、人通りが全くない。
大雪だからか、それとも10時という時間が早すぎたか。
ホテルに置いてあったガイドマップにラーメン屋が2軒載っていて、
そのうちの1つが近くだったので行ってみる。
営業時間が11時からになっていたので入れず。


することもなく、引き返してホテルの真ん前に立っていた富山城を見物する。
広い敷地の中は工事中。天守閣みたいなのが歴史博物館だというので入ってみる。
客は僕らだけ。富山城の歴史を研究し、後世に語り継ごうという趣旨の施設。
パネルや映像を見ると、富山城は戦国時代から江戸時代を経て
何度も何度も破壊や火災に会っていて、その都度築城されたものの明治時代に解体。
第2次大戦が終わった後、富山復興のシンボルとして天守閣が作られる。
でもこの天守閣も文献を頼りにオリジナルのものを再現するというものではなく、
(たぶん満足な資料がみつからないのだろう)
姫路城を参考に作ったという県外の観光客からすれば「・・・」な
微妙なスタンスのシロモノ、というか城。
鉄筋コンクリートだし。きれいなのはいいんだけどね・・・。
展望台に至る階段はまるでモデルハウスのロフトのようだった。


展望台に出て富山を眺める。
3階か4階という高さのせいもあるんだろうけど、
低い位置から眺める富山の町はこじんまりとしていた。


これでもまだ10時半。
繁華街に出て他のラーメン屋を探すべしと昨日飲み歩いたアーケードまで行ってみる。
ぼちぼち店が開きかけていたものの、ほとんどの店は11時から営業のようだった。
珍しいことにこの商店街は歩道と見せかけて車が入れるようになっている。
車が停められるアーケードって初めて見た。


広場にて機械仕掛けの人形を見かける。
1mぐらいの大きな木製の人形が両手両足を広げたポーズで高い位置に据えつけられていて
人形の下の円盤を回すと鐘が鳴る。もちろん鳴らしてみた。


ラーメン屋は見つからず。というか飲食店が少ない。これは気のせい?
映画館がいくつかあった。一館ミニシアター的なところがあって
「ヴェラ・ドレイク」をやっていた。客は入ってるだろうか。いい映画なんだけどなあ。


アーケードの下はにぎわっているものの、その外を出ると途端ににぎやかさがなくなる。
今、地方都市ってどこもこうなんだろうな。
推測するまでも無く富山もまた郊外に発展して、かつての中心部は緩やかに寂れていく。
それを何とかしたいってことでアーケードを作って特徴づけたんだろうけど。
アーケードの商店の立ち並ぶ反対側は
クリスマス気分ぶち壊しなぐらいに思いっきり豪快に工事していた。


そういえば、ホテルやこの商店街で
あちこちで合併して新しい富山市がどうのこうのと目にした。
平成の大合併ってやつか。
でも僕らにしてみればどことどこが合併してどうなったのかということはわからない。
いい方向に進んでいけばいいのだろうけど。
青森もあちこちで合併してたけど今はどうなってんのかってのが気になりながら歩いた。


ラーメン屋が見つからず、トボトボ戻って最初行ったラーメン屋に入った。
末広亭」昭和6年創業ってことで歴史あり。昔は屋台だったのだという。
ラーメンそのものは古きよき何の飾りもない昭和のラーメンで懐かしい味。よかった。
でもセットで頼んだカツ丼はNG。久々にまずいカツ丼ってのを食べた。
カツがそもそもなってないし、汁がべちょべちょ。
・・・富山まで来て名物でもなんでもないカツ丼食べて怒ってる俺ってなんなのだろう。
ここはワンタンメンが有名で、来る客来る客みんなラーメンかワンタンメンだった。
いくらカツ丼が食いたい気分だったからといって、
旅先で名物じゃないものを食べるってのはやはり勇気のいることだ。