雨の日曜日

朝起きたら雨が降っていた。
雨の降る音を聞きながらぼんやりといろんなことを考えた。
最近のうまくいった物事、うまくいかなかった物事。
うとうとして眠って目が覚めて
取り留めのないことを思いついて
それが他の取り留めのないことに繋がっていって。
一応起きてる間に考えたことなのに、今となっては何も思い出せない。
昨日のこと、一昨日のこと、さらにその前のこと。
あれこれたどっていったような気がする。


何の予定も無かったので
そのままウダウダと布団の中に居続けて
そんな状態で1時間ぐらい過ごしただろうか。
布団の温かさと雨の音が心地よく、
ああもうこれだけがあと一生続くというのでもいいのかもしれない。
そんなふうに思った。
夢を見て、過去の楽しかったことの追憶にゆるゆると浸って。
そんなんでいいのなら、一生そうしてる。


一生そうしてるわけにも行かないので、起き上がる。
とはいえ、することはない。
大家さんに家賃を払って、外に食べに行った後、
洗濯をして、クリーニング屋に行って、戻ってきてからは
小説の作業。なんだかいつも通りの何もない日曜日だ。
ただいつもと違うのは雨が一日中降り続いていて、
音楽を聞くことなく、雨の音だけを聞いている。
音楽を聞くとしても、静かなもの。ギターと歌声だけ、とか。


いつも言ってることだけど、
何もすることのない日曜日に雨が降っているとなんとなくうれしいものだ。
あー明日も日曜で雨が降ってたらいいなー、なんて思う。


イギリスの田舎の方とかそういう広々とした何もない場所で
ものすごく大きな家に僕が1人住んでいて、
窓の側に1人立って、降り続く雨を眺めている。
そんな光景を今思い浮かべた。
雨の音しか聞こえてこない。
そして僕は広々としたダイニングで一人っきり食事を取っている。
温かくもなく、冷たくもない食事を。