この世界に残された最後の人間(その2)

昨日書いたヤツのバリエーションとして、思いついた話。


神様のなせる業なのか、侵略する宇宙人の策略か。
1日ごとに、この星の人口の半分が消されていくものとする。
「消される」「残される」に基準はない。
全くのアトランダム。
後に残される人たちはそのルールがわからない。必死になって探すが、見つからない。
アメリカの大統領だろうと国連の事務総長だろうと
世界一の富豪だろうとノーベル賞を受賞した天才的な科学者だろうと
早々に消えていく。


町から人が消えていく。
ある朝目覚めると隣で寝ていたはずの夫がいなくなっている。
2階から次女の泣き声が聞こえ、上がって話を聞いてみると
2段ベッドの上で寝ていた長女が姿を消したと・・・
そういう場面を出だしにして。


60億が30億になり15億になり、
1/2の確率が1/4、1/8と減っていく。
全世界規模で混乱した日々が続き、何週間か経過する。
それでも生き残り続ける人たちがいる。
「ああ、自分は今日も生き残った」と喜ぶ。
なのに、1/2の確率で次の日には消されているかもしれない。
(一喜一憂する、物語の登場人物たち)


やがて、この世界の人数は10万人以下となり、100人以下となる。
8人、4人、2人、1人・・・


ここに最後の1人がいる。
(どういう方法によってか、それを知っているものとする。
 例えば最初の頃の日々に気の聞いた誰かがゼロ地点までのカレンダーを作って、
 それがネット上で爆発的に広まったとか。
 1日ずつ×をつけていって、最後の1日だということを知る)


その最後となった彼、彼女は何を思うか。
何を考え、何を感じるか。


明日になれば彼、彼女もまたこの世界から消えてなくなっているのか?
それとも「勝者」として、この世界で生き続けることを特別に許されるのか?
・・・たった一人で。一人きりで。


(名前は忘れたけどアメリカの番組で、一般公募の人たちが無人島に集められて
 毎日1人ずつ投票で島を追い出されていく、誰が最後まで残るか?ってのがあった。
 それを無邪気な宇宙人が地球規模でやってるとか)

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昨日書いたのとうまく組み合わせれば、50枚ぐらいの短編になりそうだ。
どうかな?