つらいときに話ができる人がいればいいのに、と思う。
昨日・今日と心の底からそう思った。
愚痴を言いたいわけではない。
ただ、話がしたいだけ。
なんてことのない話を。
途切れ途切れの言葉の切れ端でもいいから。
悲しくて、悲しくて、やりきれないことばかり。
何もない真っ白な平原に一人きり突っ立って、途方に暮れている。
あるいは嵐の中を何かにつかまって漂流している。
暴風雨の中を目を開けることができず、
その掴まっているものがなんなのかわからない。
どこかにたどり着けるならば万に一つの幸福だろう。
朝起きて会社に出かけて仕事をして、その間周りの人たちと会話を交わす。
笑ったりもするし怒ったりもする。
そしてまた会社を出て家に帰ってシャワーを浴びて眠りに就く。
自分自身の時間となると完全に一人になって、それっきり。
泥のように眠って終わり。
もう何日も何週間もそういう毎日が続いて。
もしその話をする相手がいたとしても今の僕には話すことがない。
何も思い浮かばない。
疲れきって、「最近暖かいね」ぐらいを言うのが精一杯だろう。
僕の替わりにその人が話し始め、
それを聞いているうちに僕はいつのまにか眠ってしまっているだろう。
そんなふうにして月日は過ぎ去っていく。
たくさんの空白。
言葉にならない日々の切れ端。
浮かんでは消えていく思い。感情のいくつか。
死んだように眠るだけ。
夢を見る。だけどその夢を覚えていない。
空白の日々。