ツアーでペルー その35(4月27日)

飛行場のセスナ機


バスに乗ってイカの飛行場へ。たいした距離ではなくて、すぐ到着する。
砂漠の町っぽい通りの外れにある。
乗ってる間、ナスカの地上絵を見たという証明書に載せる名前のチェック。
全員の名前のチェックではなくて、新婚の夫婦のうち、
ツアー申し込み時点では苗字が変わってなかった女性を対象として。
(前にも書いたけど、何組か新婚旅行としてペルーに来ていた)


添乗員のKさんとガイドのAさんが手続きをしている間、ツアーの一行は待ち時間。
休憩所では飲み物が売られていた。
クスコやマチュピチュの写真が壁に架けられ、
ガラスのケースに収められたナスカの地表の模型も置かれていた。
ハチドリはどこだろう、宇宙人はどれだろうと探してみるが見つけられず。
止まってる模型で難しいのだから、
セスナに乗ったらさらに難しいんじゃないの?と誰もが思う。


隣にはセスナの手入れをするガレージがあって、
ここでみなセスナと一緒の写真を撮る。
僕も写真を撮ってもらう。
そのとき着ていた★がプリントされたTシャツが
セスナとマッチしてかっこいいと言われる。思わず照れ笑い。
周り込んでガレージ奥深くまで入り込んでいたら、ここから先は立ち入り禁止と注意される。
スペイン語だったので何を言ってるのか分からなかったけど、表情と身振りでわかった。


30人のツアーメンバーがセスナ3機に分かれて搭乗することになった。
最初に12人、次に10人、3番目が8人。
最初と2番目が今から、8時53分と8時58分に出発。すぐにも搭乗口へ。
僕ら3番目は10時過ぎに出発と時間が分かれた。
それまでの間、1時間半の暇ができる。
僕とF君、若い夫婦と新婚の夫婦と6人で飛行場裏手の動物園へと入ってみる。
3ドルで1ドリンクつき。
この1ドリンクはビールでもいいと言うので、
セスナで酔うかもしれないという可能性をものともせず、
男性陣は迷わずクスケーニャ。


動物園と言っても小さなもので、名物はコンドルの「ペペ」
もうこのためだけにあると言っていい。
別の白人旅行者たちが芝生の上でぺぺと戯れていて、
僕らが行くとペペは直径5mぐらいの大きな円形の檻の中に戻される。
この中で1人ずつ記念撮影。
飼育係の男性が嘴を押さえて、もう1人がカメラで撮ってくれる。
押さえられてモゾモゾするのか、時々ペペがバサッと羽根を広げる。
一同オオーッと歓声を上げる。
そんなこんなで写真を撮って外に出たら
カメラ係のおっさんが1人1ドルとチップを要求する。
そうかあ。たった3ドルでビールまでついて安いなあと思っていたら
そんなうまい話があるわけがないってことか。
僕らはちょっと憤慨する。せめて先に言ってくれよと。
そこから先、なんかされたら1ドル払うことになるんじゃないかと僕らはビクビクしっ放し。


ペルーで気軽にコンドルが見れるのもここだけか。
そういえばマチュピチュ行きの列車の中で出会ったカナダ人の女性が
3ヶ月いたけど野生のコンドルを見る機会は1度もなかったと言ってたことを思い出す。


噴水に羽根を広げたコンドルの模型。
檻の中にリャマ(アルパカ?)がいて、ストレスによるものなのか毛が抜けてかわいそうだった。
奥の方には4頭の馬がいた。僕らが柵に近づくと近寄ってくる。
餌用の草が積み重ねてあって、拾い上げると口元に運ぶとものすごい勢いで食べる。
餌もらってないのかなあ・・・


飛行場に向かうバスの中で、アトラクションとしてサンドバギーがあると聞かされていた。
砂漠を走って、スノーボードならぬサンドボードに乗る。25ドル。
「楽しいのでお薦めです、でも全身砂まみれになります」
まだ時間あるし、これ乗ろうぜって話になる。
誰かが言い出して、その場では僕が最も乗り気に。
だけど砂まみれになって、その後ホテルに戻れないのならば
そのまま帰りの飛行機に乗って成田まで行くことになる。
それでもサンドバギーにトライするべきか・・・


最初のセスナが飛び立つ頃になって、動物園から滑走路の方へ。
ドアが開いていて、「勝手に出入りしていいのかな」と言いつつも、「ま、いいか」と。
ちょうどセスナに乗り込むところだった。
この日もまたよく晴れていて日差しが強く、真っ白な滑走路が眩しかった。
5分ぐらいしてセスナが動き出した。セスナの中と見送る僕らと、手を振り合った。
滑走路を駆け抜けてセスナが離陸する。一直線になって空のかなたへ消えていく。
「写真を撮って、1枚1ドルで売りつけるか」と誰かが言って、みなで笑う。
2機目が飛ぶ前だっただろうか、飛行場の職員の女性がやってきて、
ここは立ち入り禁止みたいなことを言われる。あっちに戻りなさいと休憩所を指差す。
僕らはおとなしく言われた通りにする。
(その後ガイドのAさんから、勝手に立ち入ったとブーブー言われた)