クラシック

最近東京も涼しくなってきて、
夜、仕事が終わって家に帰って来ると
部屋の中は日中の蒸し暑さが残っているもののエアコンをつけるまでもなく、
窓を開けて外の空気を入れるとそれだけで十分過ごしやすくなる。


窓を開けて心地よい季節って秋の始まりのこの時期と初夏の数日、ほんの一時期だけ。
どちらも2週間ないだろうか。


部屋を閉め切ってエアコンをつけてるときならば中で何を聞いてもいいだろうけど、
窓を開けてるとなると「うるさい」のはやはり避けるべきであって、
ボサノバだとかピアノトリオのジャズだとか、クラシックとなる。


クラシックは全然詳しくない。
そうだ、先日N先生と話していたときも「クラシックは聞くの?」と聞かれて
あまり聞かないです、と答えていた。
どこから聞いたらよいのかよくわからなくて、
入り口として誰でも知ってる作曲家の誰でも知ってる曲を聞くか
あるいは映画で掛かっていたとか題材として取り上げられて興味を持つか。
例えば、ジャクリーヌ・デュ・プレのチェロだとか。
ガス・ヴァン・サント監督の「エレファント」の中で
印象的な使われ方をしていたベートーヴェンピアノソナタ「月光」だとか。
あるいはもっとわかりやすく、「アマデウス」を見て
モーツァルトのレクイエムを探してみたとか。
地獄の黙示録」を見て、ワーグナーの「ワルキューレの騎行」が好きになったとか。


今たまたま見つけたんだけど、
ドライブ中に聞いたら危険な曲の投票を行なったところ、
ワルキューレの騎行」が見事1位に輝いたという。さもありなん。
スピードが出てようが交通渋滞だろうが、
自分が神となって全てを蹴散らして突き進みたくなる。
http://response.jp/issue/2004/0414/article59517_1.html


新宿タワレコの AVANT-POP コーナーに行くとクラシックのコーナーの横を通ることになるので
ちょくちょく足を踏み入れるんだけど、僕なんかにはやっぱ雰囲気が違ってて、
「ああ、まだ自分には敷居が高い」と思って早々に退散する。
CD がたくさんありすぎて何がなんだかよくわからなくなってしまう。軽いめまい。
でもこれって普通の人がロックのフロアで感じることがそうなのか。


時々、この新宿タワレコでクラシックの CD を買うことがあるんだけど、
誰それのこの曲を聴きたいからという買い方ではなくて、
ジャケットを見てかっこよかったから、みたいな買い方。
最近ロックでやらなくなったことをクラシックでやりはじめた。
危険な兆候だ。ある程度閾値を超えたら、ガーッとクラシックを買い揃え始めそうだ。
集めていくうちにそれまで断片的だった情報が縦に横につながるようになり、
頭の中のライブラリが整理されだしたらもっともっと聞きたくなる。
足りないピースを埋めたくなる。
最近ようやく古今東西のロックを一通りコンプリートできたかなと思い始めてて、
これで一段楽するかなー、なんてはずだったのが。


そういえば、ドビュッシーの「夢」を自作の映画で使いたくて、
会社の先輩に弾いてもらったこともそういえばあったなあ。


2001年宇宙の旅」のサントラから「美しき青きドナウ」を聞いて、
展覧会の絵」とラヴェルの「ボレロ」を聞いて。
このところそんな日々。
ボレロ」を聞くと無性にやる気が出るのはなぜなんだろう?
イケイケな気分。軽く興奮する。
家に帰ってからやる気が出てもしょうがないんだけど。
あれってリズムとメロディーの反復、
しかも繰り返すごとに音が壮大になっていくとことろにカタルシスがあるのか。

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話し変わって、最近頭の中で鳴ってるのが
平山三紀の「真夏の出来事」
筒美京平の名曲の1つですね。


今探したら筒美京平6枚組ってのがあってたまらなく欲しくなる。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/1410031


これって、日本の歌謡曲の総集編のように思えてくる。