振り返る

今日の夜間バッチは全て正常終了。ほっとする。
昨日の緊急リリースはどうやらうまくいったようだ。
メインの処理で初物はもうないし、ここから先は大丈夫なのではないかと思う。
来週小物系のリリースがあるんだけど、
ファイルバックアップとかJOB遅延監視とか枝葉系なので強敵ではない。
3連休の出社はなさそうだし、年末年始も普通に休めそうだ・・・


今回のPJは忙しい時期やトラブルに追われて大変な時期が何度かあったものの
僕のこれまでの経験からすれば、あくまで「相対的」に比較して
これまでで最も楽なPJだった。1位2位を争うぐらいに。
あれこれあったものの一歩引いたところで見たらかなり順調だった。
スケジュール、品質、コスト、どれもクリアしたと思う。


なぜそれが可能だったか?
一番の理由はパートナー2社のキーマンが優秀だったからに尽きる。
この2人を押さえられた時点でPJの成否が決まったと言っていい。
逆に、この2人がいなかったら納期も大幅に遅れただろうし、
品質もグダグダな大惨事になっていたと思われる。
巡り合わせというか、ラッキーだったというか。
2人は飲み込みが早くて、状況の変化に素早く柔軟に対応してもらえた。
無駄な手戻りがほとんどなかった。
プロパーの他メンバーもあれこれあったものの的確にサポートしてくれた。
皆に感謝したい。


もう1つのポイントは僕がこのお客さんの仕事に関わって2年目で、
去年たくさん痛い目に遭った分、今年は勝手を知ってたというのがある。
社内・社外問わず困ったときに
誰に相談して誰にモノを頼めばいいかがわかってるという状況は
PJを進めていく上で非常に理想的。
何をどうして言いかわからなくて途方にくれるってことが1度も無かった。
右から左にどんどんタスクをこなしていくだけ。
お客さん側の意思決定も早かったし。
誰に何を伺ったらどうなるか、ってのが明確だった。
よくありがちな、顧客の担当者ないしはその上と打ち合わせして決めたはずなのに
後ろに陰のボスが潜んでてひっくり返されたり、仕様が増えたり。
素人のIT担当者が社内各所の調整ができず、実現不可能な無理難題を言ってくるとか。
そういうのが全く無かった。
その辺お客さんはよくわかってた。PJを的確に把握して、きちんとコントロールしてた。
決められた予算とスケジュールの中での既存システムのリプレイスなので
ひっくり返るも何もまあ普通ないんだけど。
あと、会社同士長い付き合いでお互い手の内を知ってて、
その中で互いにベストを尽くしましょうってスタンスが
醸成されてたのもよかったのだろう。


3番目。なんのかんの言いつつも、僕の上にいたマネージャーが
僕のコントロールを的確にやってたのが大きかった。
僕はこの人の手のひらの上で仕事していた。
あれこれ反発しつつ、時には客先での口論になりながらも・・・


あと、僕個人で言えば
今回のPJは今の自分の「身の丈に合っていた」というのがよかったように思う。
そういうのってなかなかない。
自分の能力よりも大きなものを与えられるか、小さなものを与えられるか。
たいがいどっちかでしかなくて、ほとんどが前者となる。
大きな役割を与えられて何とかそれをこなして次はさらに大きな役割を与えられるか、
自滅して道を失うか。
後者だとしても腐っていくだけ。
今回は難易度(業務要件)で言えばかなりマニアック、短納期でハードスケジュール、
だけど規模は小さくて一貫して専任のプロパーは僕1人って状況は
なんか自分に一番合ってて非常にやりやすかった。
自分のペース、自分の意思を貫いていれば確実に終わるっていうか。
(そんなふうに行かなかったことも多かったけど)


PJを進めていく上で気をつけたことはただ1つで、
冷静さを保って常に平常心でいること。
慌てない、焦らない、怒らない。
常に一歩引いたところから見るようにして狭いところでキュウキュウとしない。
それが他人に分かりやすい形でできたかどうかは別として、
とりあえず今回は以前と比べてだいぶ穏やかだった。
機嫌が悪くなるトリガーに出くわしても、なんとか押さえて。
「気分とかモチベーションで仕事しない」ってのが
この業界で生き抜くには大事なことであると
ここ何年かで思うようになって、それを初めて実践できたように思う。


このPJを最後にIT業界を去ることができたら有終の美を飾れてよかったのに。
でもそうはいかなくて日々はまだこれからも続く。