橋が終わって、チャイナタウンへ。
木々の生い茂る小さな公園を潜り抜けて、市庁舎と州裁判所の前を通る。
その他よく覚えてないけど連邦ビルとか、国際司法なんとかかんとかのビルがあったり、
物々しい、厳かな雰囲気の建物が立ち並ぶその背後にチャイナタウンが広がっている。
言葉通り、広がっている。年々拡大し続けているようだ。恐るべし、中国人パワー。
一歩踏み込むとそこは中国。漢字の看板だらけ。何十万もの中国人がここに住んでいる。
英語の話せない不法滞在者もいたりして、
小さな店に入ると下手すると英語が通じないこともあるのだそうだ。
チャイナタウンから出ないで、ここ中国の飛び地の中だけで暮らす人だっているのだろう。
見たこともないような中国野菜が売られ(どこで栽培しているのだろう?ニューヨーク近郊?)、
料理屋の厨房には豚が吊るされている。
マクドナルドには漢字で当て字がなされ(なーんかバッタもんっぽい)、
外に貼り出された新製品紹介の看板ももちろん漢字で書かれている。
野菜や果物を売る露店が多く、ストローを差したココナツを売る店が多かった。
「優の良品」とデカデカと日本語で書かれたチェーン店をいくつか見かけた。
「無印良品」がニューヨークにも進出したみたいだけど、何の関係もない。
後輩のお薦めってことで「Golden Unicorn」(麒麟金閣)というレストランに入る。
5階か6階ぐらいあるビル全部が「Golden Unicorn」という大きな店。
その3階に入る。ここで飲茶。
13時ぐらいだったか。混んでるかなあと思ったらそうでもなかった。
青島ビールはきらしているということで、普通にバドワイザーを飲んだ。
ワゴンに点心が運ばれてきて、牛肉の団子や蜂の巣、スペアリブ、海老の蒸し餃子、春巻きなどなど。
追加の料理として、大海老のオーロラソース掛け。
腹いっぱい食べて、おいしかった。二人分でチップ入れて60ドル。
チャイナタウンはいいねえ。
というか世界中どこ行っても中華料理が食べられるという、中国は偉大だ。
客層はやっぱアジアの人が多かった。
チャイナタウンを南の端から北の端まで歩いて、かなりの距離になった。
ロウアー・イースト・サイドのリトル・イタリーへ。
これは今や南北の通りを1本残すのみ。両隣の通りはチャイナタウンとなってしまった。
よく見るとこの通りの中もちらほらと中国土産の店になってて。
もう一度書く。恐るべし、中国人パワー。
いつかリトル・イタリーもチャイナタウンに吸収されつくしてしまうのかもな・・・
イタリアが中国に宣戦布告する日も近いかもしれない。
なんか通りそのものがたそがれてて、活気がない。
通りは見上げると、イタリアの国旗、赤・白・緑をあしらった飾りを両端の電柱から橋渡ししている。
イタリアン・レストランがたくさんあって、ランチタイムだったので、
店の外に出したテーブルでワインを楽しんでいるおじさん・おばさんたちが多かった。
リトル・イタリーから、ソーホーへ。
ここはショッピング・ストリート。日本でもよく見かける有名ブランドがたくさん並んでいる。
僕らはスプリング・ストリートを西へと向かって、ブロードウェイにぶつかって曲がって、北へ。
「地球の歩き方」からそのまま抜き出すけど、
リーバイス、ゲス、ユニクロ、バナナ・リパブリック、H&M、DEAN & DELUCA ・・・
H&Mが今、ニューヨークで最も勢いのあるブランドのようで、遂に今年秋日本にも進出。
日本でビジネスを展開するに当たって、コム・デ・ギャルソンと提携するという。
http://www.hm.com/jp/#/opening_default_startpage/
入ってみた。安売りチェーン店・・・?やんちゃなユニクロっつうか。
本拠地はスェーデン。Wikipediaを見たら世界28ヵ国に1400店舗!!
「特にドイツでは、2004年に撤退したライバルのGAPから
国内の全店舗を買収したことで、H&Mにとって最大の市場となっている」だって。
ユニクロにも入ってみる。
普段ユニクロで買わない僕はいまだに「フリース」のイメージなんだけど、
さすがにそんなもの売ってない。夏だから?
でも後輩曰く「日本と一緒なんじゃないですかねえ」と
日本の漫画(金田一少年とかうる星やつらとか)をあしらったTシャツを売ってて、
内装、床や壁にも巨大サイズにコピーした漫画を貼っていた。
あと、apple ストアにも入った。雰囲気は銀座の店と変わらない。
http://www.apple.com/retail/soho/
iBook は今あんなに薄くなってるのか!?
iMac もあんなにかっこよくなってるのか!?欲しくなってくる。
iPodTouch も、見るたびに欲しくなる。
(でもたぶん使いこなせないだろうから、買わない)
後輩曰く、ニューヨーカーが公園やスタバで使っているノートPCのほとんどが iBook なんだとか。
他のメーカーのだとちょっとかっこわるい。
銀座の店もそうだけどここにもイベント用のシアタールームみたいなのがあって、
今後開催予定のイベントを見たら、Wyclef Jean に Gnarls Barkley だって!すげー!!
ロウアー・マンハッタンのソーホーから地下鉄に乗って、
マンハッタン中心部、ミッドタウンのタイムズスクエアへ。
次の目的地はブライアント・パーク。摩天楼に囲まれた四角いこじんまりとした公園。
まずは最近ここに移転したばかりの紀伊国屋書店に入る。
日本で売られている書籍が購入可能。相場は雑誌も単行本・文庫も日本での定価の1.5倍ぐらいか。
2階にカフェがあって、緑豊かなブライアント・パークを見下ろすことができる。
2階が主に漫画だったかな。
ゲゲゲの鬼太郎で有名な水木しげるが描いた「妖怪道五十三次」のミニ版画展が開催されていた。
妖怪のふるさと日本を訪れてみようってことで旅行会社主宰の、ニューヨークからのツアーも企画されていた。
1階が洋書のコーナーで地下が日本語の単行本・文庫。
3フロアあるってことで意外と品揃えがよくてびっくり。
これ僕がニューヨーク在住の日本人だったらついつい買いこんじゃうね。
外に出て、ブライアント・パーク。
周囲を木々で囲い、中心部は芝生。まるでオアシスのよう。
鉄製の黒い折り畳み椅子とテーブルが無数に散らばっていて、
ニューヨーカーたちが思い思いの場所で使っている。
本を読んだり、ノートPCのキーを叩いたり。確かに iBook を利用している人が多かった。
朝のテレビ番組の中継で、ここの公園でコンサートを時々やっているとのこと。
直近だとシンディ・ローパーが出演することになっている。アルバムが出たばかりだもんね。
公園内には「'wichcraft」というサンドイッチの専門店が店を出している。
小さな円い売り場が3つあって、
サンドイッチの「'wichcraft」とスープの「'wichcraft」とアイスクリームの「'wichcraft」だったかな。
ニューヨークには他にもいくつか店舗があって、有名みたい。
http://www.wichcraftnyc.com/
ブライアント・パークに面したニューヨーク市立図書館に入る。
後輩はいつもここで勉強しているとのことで、僕も中に入る。
建物は大理石で作られていて、いかめしい雰囲気。かなり大きい。
「地球の歩き方」にはこう紹介されている。
「総蔵書数は460万冊。書籍以外の地図、記録写真、テープ、印刷物のコレクション総数は20億点に上る」
ノートPCを持ち込んでインターネットのできるとても大きな閲覧室が3階にいくつかあって、
老若男女が熱心に勉強していた。誰一人として喋らず、黙々と。
(後輩とボソボソ、夜の待ち合わせについて話していたら「Excuse Me, Sir!」と注意された)
「ゴースト・バスターズ」の冒頭に出てくる図書館ってどうもここみたい。正にあの雰囲気。
「ニューヨークロケ地ガイド」参照。↓
http://www.movies.ne.jp/locationguide/newyork/midtown/location_newyorkpubliclibrary.html
この日も何か撮影が行われていたようで、1階の吹き抜けのロビーにはホテルを意識したのか
椅子のセットが何組か持ち込まれて並べられ、僕らの歩いていた2階の通路では照明機材が組まれていた。
後輩が夕方まで勉強している間、僕は近くにある MoMA (ニューヨーク現代美術館)に行くことにする。
夜はコリアン・タウンに行って食べよう、ということに決まる。
補足。地下鉄の中で伊藤園の広告を見かける。
「日本で一番のお茶」って書かれている。
ニューヨークで見かけるお茶系の飲料は伊藤園だけ、とのこと。