サマソニ09 その5(8/7:the HIATUS 〜 DJ TASAKA)

ここまで終わって、16時半。
次に見るつもりの the HIATUS まで1時間近くあって、
朝から何も食べてなかったので幕張メッセの大きなフードコートに移動して、
そこそこ並んでいた広島焼きの店で牛筋焼き\1000と、味噌漬けホルモン焼き\600を買う。
Official Bar で生ビール(\600)を買って、空いてるテーブルに座って急いで食べる。
それなりに値段が張ったので、割とうまかった。


MOUNTAIN STAGE へ。モッシュ・ピットに行けたら行けたけど、大変なことになりそうだと自重。
後ろ側の最前列近く、つまり真ん中ぐらいのところで見る。
場内が暗くなり、ステージ袖から円陣を組んで声を出すのが聞こえて、歓声が上がる。
5人のメンバーが登場。
ELLEGARDEN が昨年活動休止となって、ヴォーカル・ギターの細見武士がソロとして始めたグループ。
期待は大きく、春に出たアルバムはオリコンで1位になった。
Rockin'on JAPAN のインタビューでも絶賛されていた。
ベースが元 thee Michelle Gun Elephantウエノコウジ
ギターだったアベフトシが先日、42歳の若さで亡くなったことを思い出す。


ギター2本の轟音がステージを覆う。
今日1日過ごして、ここまで全うなギターロックを聴くのはこれが初めてだということに気づく。
かなり遅れて昨年後半、ELLEGARDEN のベストを買って、いいじゃんと思った。
でも the HIATUS は言われてるほどには良さが分からず。
そういう自分にとって、今目の前の演奏もまたピンと来ない。
内容はとてもいいんだけど、今の自分はこういうの欲してないんだなと。


細見武士の純真な少年を思わせる声、全身から伝わってくるひたむきさって好きなんだけどね。
「carry」って単語を口にするとき、なんかゾクゾクする。
「carry on」とか「carry away」とか。ELLEGARDEN の頃からよく使ってた言葉だと思う。気のせいかな。
細見武士って人は「carry」って言葉に自分を託しているのではないか。
運ぶとか保持するとかいろんな意味があって一言では言えないけど。
「carry on」だと続ける、進める。そういう気持ちなのだと思う。


中盤で「Little Odyssey」をピアノだけで歌った。
これはとても心に響いた。切ない歌声がどこまでも広がっていく。その場にいた多くの人に届く。
今回のサマソニでも屈指の名場面だったのではないか?


最後の曲の前、
「真剣に歌いたいんだけどサマソニ楽しくて、つい顔がにやけてしまうのは勘弁してください」
と言っていた。つくづく、まっすぐな人だなあと思った。


あと、プラチナブロンドのギターの人がかっこいいね。
髪型といい、長身でチェックのシャツを着ていたのといい、Sonic YouthThurston Moore のよう。
演奏のスタイルはまるで違うけど。
激しいカッティングを繰り返して荒々しいポーズを決めるところがなかなかよかった。


次は、Soulwaxを絶対最前列で見ようと DANCE STAGE へ。
DJ TASAKA が即に始まっている。
前の方に進んでいくと、前から2列目のところに空いているスペースを見つけることができた。
(DANCE STAGE は他と違ってガツガツしてないから、フロアに余裕があるんですね)


で、この DJ TASAKA なんだけど、僕は全然好きになれず。
フロアは盛り上がって皆、踊ってたけど。
僕も体は反応していたけど。
なんつうかねえ、この人のビートは、というかこの人の選んだビートは
モサモサしていて、コクはあってもキレがない。
それ以前に音楽としての新しい発見がないんですね。
こんな音が、こんなリズムが、こんな組み合わせが、この世にはあるのか!?という発見。
手堅くて完成度は高いんだけど、安全地帯の中に踏み止まっているような。
一言で言うと、尖ってない。突き刺さってこない。
でも、予定時間ぴったりに終わった。そこは評価に値する。
この人、優しくてとてもいい人なんだけど、付き合ってると退屈するんじゃないか・・・と思った。


後ろのスクリーンには恐らく口紅のCMなど、
様々な映像のコラージュを組み合わせたものが流れていたんだけど、
そもそもこういうのもまた手法として使い古されているような。


台の上に巨大なデスクトップのPCらしきものが置かれていたのが、
あれはいったいなんだったのだろう?と気になった。


終わって、今、外は大雨で
BEACH STAGE と River Side Garden は演奏を中断しているとアナウンスがあった。