「グエムル −漢江の怪物−」「オールド・ボーイ」

TSUTAYA DISCAS を利用するようになって、昔見逃した作品ばかり借りて見ている。
そうだ、あれ絶対見なきゃと思ったのが『グエムル −漢江の怪物−』
殺人の追憶』のポン・ジュノ監督がつくった現代ソウルの怪獣映画。


面白かった。久々に無条件で面白い映画を見た。
なんで劇場に見に行かなかったのだろう、というか見に行けなかったのだろう。
これ絶対面白いはずと思っていたのに、仕事が忙しくて見に行けなかったんだよな。
いや、これは絶対時間を割いてみるべきだった。


突然変異でソウルを流れる漢江に巨大な怪物が生まれ、人間を襲いだす。
主人公のダメおやじが愛する一人娘を怪物に連れ去られ、
同じくダメな弟、妹たちと共に救出に奮闘する。
主人公は怪物由来のウィルスを保有しているとして病院に監禁されるが、無理やり脱出する。
兄弟たちもそれぞれに怪物の巣である橋のたもとを目指す。
韓国映画特有のとぼけたしょうもないギャグばっかりの前半があって、
中盤以後も荒唐無稽なありえないシーンの連続なんだけど、
それがどうしたと言わんばかりに突っ走る。
というか映画がほとばしる。ダダ漏ればかりもいいじゃない!!
太陽を盗んだ男』を見たとき以来だな。
あれもストーリーの細かい部分とか演技とか演出とか言ってたらキリがないけど、
そういうのとは別事件で無茶苦茶面白かった。


ネットでコメントを見たら賛否両論みたいね。
どっちかと言えば否定的な意見が多い。
確かにどっかなんか空っぽなのは否めないが・・・
結局怪物とは何のメタファーなのか?ってところが一切欠落してて、
怪物の周りの人々を描きたかったんだろうなってのが違和感を生む。
そこにどこまで引っかかるか。
いいじゃんで済ませられるか、くだらないと憤るか。


『リンダ・リンダ・リンダ』『空気人形』のペ・ドゥナが妹役で出ている。
この人の映画初めてみたけど、いいねえ。
アーチェリーでは銅メダリストなのに、普段は三枚目。ジャージ姿がたまらない。
次は『リンダ…』を見なきゃ。

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オールド・ボーイ


これまた見逃した韓国映画。当時僕の身の周りではこの映画、絶賛されていた。
うぬー。これまた面白かった。


何の理由もなく15年間監禁されていた男が、何の理由もなく15年後に解放される。
なぜなのか? 誰がやったのか?
男は復讐に燃える。ただそれだけが、生きがいとなる。


パク・チャヌク監督の復讐三部作の二作目。
カンヌでグランプリ。審査員長タランティーノが絶賛したという。とにかく面白いと。
これよりもっと面白いとこの年パルムドールを取ったのが
マイケル・ムーアの『華氏911』だったりする。
三部作三作目は『親切なクムジャさん』これは劇場に見に行った。


復讐劇なんだけど、どことなくなんとなく
アメリカ・ヨーロッパとは何かずれた、かといってアジア的でもない、
韓国、ソウルとした言いようがないノリ。
香港でも台北でもない。東京・大阪でもない。


スタイリッシュな映画なので、かっこいいセリフが目白押し。
「笑う時は世界と一緒 泣く時はお前一人」
「俺は獣にも劣る人間だが 生きる権利はあるんじゃないか?」


韓国映画ってなんでこんな面白いんだろう?
次の TSUTAYA DISCAS は『僕の彼女を紹介します』と『私の頭の中の消しゴム』にする。