8ヶ月

昨日は「汁講」(教室のオフ会のこと)。
25破では先陣を切ったかな。
破でのオフィシャルな「汁講」は松丸本舗や赤坂の編集工学研究所を訪れるものなので
今回は非公式な”プチ”なんだけど、それでも9人のうち6人が集まった。
思わぬ大盛況。品川で遅くまで飲んでた。
なんか結局最後は映画について語ってたなあ。
ブレードランナー』と『エイリアン』、そして「寅さん」のリリー3部作について。


そして今日は「連塾」。ほんとなら行くべきなんだけど、サボる。
http://www.renrenkai.jp/bookparty/bps_3/
今回のゲスト、唐十郎や町田宗鳳は気になるものの
やっぱ入場方3万円は高すぎるんですよ…
師範代だとディスカウントして入れる、というのあるといいのに。


今日は昼まで寝てて、その後ずっと部屋の中で稽古の仕込みをしていた。
訳あってしばらく東北をテーマに探訪することになり、
そうなると震災のことに触れざるをえない。
校長の千夜千冊を読んではYouTubeの動画を眺めて、というのを交互に繰り返した。
http://1000ya.isis.ne.jp/1411.html


昨日は、「20111111」と6つ並ぶ日だった。
そんで「11:11」の瞬間をどう過ごすかなんて話をしてたんだけど、
ある方が冷静に、「3.11」の「11」でもあると。そうか…
そんなこともあり。


普段からテレビを見なかった僕は震災後、一切見なくなった。
だからこれまで、襲いかかる津波の映像もその後の瓦礫の山の光景も
写真では見ることがあっても、動くものとしては見たことがなかった。
正直、見てはいけないもののように感じていた。傍観者が傍観者になるだけ。
それが8ヶ月目にしてようやく、見てみようという気持ちになった。
YouTubeで探すとすぐ、いくらでも見つかる。
上位のものは100万、200万というアクセス数を集めている。
高台からカメラを回す。
土煙のようなものが上がって、ゆっくりと波が押し寄せてくる。
家が、車が、ありとあらゆるものが流されていく。
僕はそれを淡々と眺めた。


「逃げろ!」「危ない」という声。言葉にならない叫びやうめき。
緊急警報が繰り返され、消防署の半鐘も鳴らされる。
これまでに見たことのないような映像と、パニックそのままのリアルな音声と。
目を閉じて音声だけを聞いたとき、
初めてそれがとてつもなく恐ろしいものに感じられた。
あれから8ヶ月が経過したのか…


僕は相も変わらず傍観者のままだ。
スーパーの棚が元通りになり、「節電」の文字もあまり見かけなくなった。
無自覚に自堕落に過ごすうちに震災以前に戻ってしまった。
無理やり、戻してしまった。
自ら何かを積極的に変えるのではなく、受動的にその流れに乗るように。
東京の部屋に一人で寝起きしていると
一連の「放射能」に関するニュースも他人事でテレビの向こうの出来事、
そしてそれを安易にシャットダウンする。


それほどまでに、生きるっていうことは当たり前のものなのか。
一体誰がそうしたのか、そうしてくれたのか。
疑問をもつ自分と、そこから目を背ける自分と。


そしてまたこの1日が終わる。