サハリン旅行:8/22

6時起き(日本時間午前4時)。外は暗い。さすがに眠い。
6時半、一階に下りていく。フロントもロビーも誰もいない。
明かりが消えている。外に出て待つ。
ガガーリン文化公園で犬の散歩をする人が通りがかる。
ガイドのイリーナさんが来る。今日のドライバーはまた別の方。
韓国系だろうか。ユジノサハリンスクの韓国料理のレストランは
おいしいという話となる。


今日のオプショナルツアーはサハリン鉄道乗車体験。
駅へと向かう。中に入るとまだ朝早いというのに
左右両方の待合室に大勢の人が待っていた。
イリーナさんが窓口で聞く。
ここから乗るのではなく、1本隣のプラットフォームだと言う。
外に出て地下道をくぐる。ホームに既に青い車両が入っている。
イリーナさんから乗車券を受け取る。
ロシア的に太ったおばさんの車掌にその乗車券を見せる。
僕はさらにパスポートも。車両に乗る。
通路を歩くと大きなサモワールのようなものが格納されていて、
売店ありということなのか
小さなケースの中にロシア語のスナック菓子が並べられていた。
後ほど誰かが売りに来るのか。


ここで別れて僕だけで行くのかと思いきや、イリーナさんも乗る。
なんかそんな感じで案内には書いていたけど。
まあいいか。乗り過ごす心配もない。
(昨日のオプショナルのウォーキングツアーも後半は車だったし。
 割とアバウトだ)
ドライバーの方だけが先に、今回の目的地であるドリンスクへと車で向かう。
僕ら2人が乗った席だけがなぜか車両の向きに反して後ろ向きだった。
というか正確に言うと逆で、僕らだけが進行方向に対して前を向いていて、
残り皆後ろ向きだった。僕が外国人旅行者だったがゆえの配慮?
出発を前にして続々と乗り込んでくる。
テレビなのかビデオなのか大きな荷物を抱えている若者は自宅に帰るのか。
リュックサックから丸めたマットを突き出している親子はアウトドアの旅か。


7:10 ユジノサハリンスク発、8:15 ドリンスク着。約40km強。
(時間通りに出発、到着だったのでちょっと驚く)
ユジノサハリンスク(豊原)が旧樺太の中心地であり
今もサハリン州の州都であるとしたら、
ドリンスク(落合)はその近郊の都市であって
かつては王子製紙の大きな工場で有名だった。
その近くにスタロドゥプスコエ(栄)村があって、天然の琥珀が取れる。
これが宮沢賢治銀河鉄道の夜』のモチーフになったとされる。


最初に停車した駅で3分ぐらい待つ。
鉄道の旅はかなり期待していたんだけど、案外たいしたことはなく。
観光鉄道ではなく庶民の足なわけだし。
列車は霧の中を進んでゆく。
草原と林が交互に繰り返されて、駅が近付くと建物がちらほらと見えるぐらい。
作業小屋であったり、使われず朽ち果てたものであったり、
建築途中のままほったらかしになったものであったり。
白樺などの細長い木々や枝が水平に伸びる木々。
真黒に枯れ果てたような姿で群生する植物。そういうのが延々と。
森を抜けると湖が広がっていた、牧草地に馬が走っていた、ということはない。


ウトウトしたりイリーナさんとシベリア鉄道の話をしているうちに
あっという間にドリンスクに着いてしまった。
ここで数人下りる。駅舎でトイレを借りる。
イリーナさんが使っていたらドアが開かなくなって
携帯でドライバーを呼び出し、窓口のきれいな女の方に開けてもらっていた。
鉄道の係員は皆、オレンジのジャケットを着ている。