サハリン旅行:8/22もっと続き

横断歩道を渡ろうとして立つ。車の流れが切れそうにない。
そこに女性を後ろに乗せたバイクの若者が目の前で停まる。
何を言ってるか分からないけど「いいからいけよ」なのだと思う。
恐る恐る進んでいくと車も一時停止する。
そういえば昨日も歩いててそういう光景を見かけていた。
サハリンがなのか、ロシアがなのか。歩行者優先が徹底されている。


中央のカムニチーチェスキー通りに出て後はひたすら西へ。
昼は駅前の日本料理屋「ふる里」に入ってみようと思う。
四つ星レストランなのだとか。(何が基準で決まるのか?)
海外の日本料理屋でよく出てくる寿司や天ぷらには興味はなく、
ここはカレーライスがあると聞いて興味が沸いた。
サハリンで食べるカレーは果たしてどんな味がするのか?


日差しが出てきて今日もまた暑くなる。
昨日も歩いて勝手の知った道。
郷土史博物館やチェーホフ劇場、オクチャーブリ映画館を通り過ぎる。
行政関係やビジネスの中心地だからかスーツ姿の男女をよく見かける。
レーニン通りまで行って「ふる里」に入る。
土日ではなかったからか空いている。僕の他は2組。その後増える。
メニューを広げる。たくさんありすぎる。
かっぱ巻きからカリフォルニアロール、エビチリロールまで。
カツ丼にカツカレー、ステーキ、エビフライ、ホタテフライ。
居酒屋系メニューは唐揚にたこわさにお好み焼き。なんでもある。
それだけでなく新メニューのページもあった。増え続けているのか。
牡丹海老の炙り焼きの握り、海鮮鍋、冷やしうどん…
カツカレーと牡丹海老の炙り焼きの握りにする。それぞれ400ルーブル
あとアサヒの生。黒もあったようだ。というか瓶じゃないんですね。
ジョッキで270ルーブル。合計1,070ルーブル


日本人は僕だけであとは主に白人の裕福層か。
カツカレーはまあまあかな。海外にしては上出来。
カツも日本で食べるトンカツだったし、カレーも日本の普通のカレー。
(たぶんカレーのレシピなんてものはなく
 誰かが家で食べてたのを記憶で作り始めたのが最初か)
カレーは少し酸味が利いていた。
牡丹海老の炙り焼は普通にうまかったですね。
海老の頭が付いていて、レモンを絞って食べる。
ホワイトクリームがかかってグラタンのようになっていた。
会計はテーブルじゃなくて入口のレジで。
日本っぽくて僕には分かりやすい。
「アサヒ、カツカレー、ヤキバナナ?」と聞かれる。
なんだバナナって、とキョトンとしていたら配膳係の女性が通りがかって
「ヤキボタン」と答えていた。ヤキバナナって何の料理のことだったんだろう?


「ふる里」を出て、母に頼まれたバラのジャムないしはイチゴのジャムを探そうと
「スラビャンスキーバザール」へ。
ここがユジノを代表するスーパーマーケットなんだそうだ。
昨晩訪れた「チョールナヤ・コーシュカ」の近く。
南北のレーニン通りを南へ、パボービチャ通りを東へ。
あ、これのことだったのか。
昨日のウォーキングツアーの後半で訪れたスーパーマーケットだった。
隣はベネトン。サハリンにも店舗があるとは。
ジャム売り場を見つける。イチゴはあってもバラはない。
イチゴ(133ルーブル)を2つ買う。
口に合うか分からないので、一番小さいのを。
あと、明日の荷物は1つ増えそうで
いつだったか帰省の帰りに青森で買って今回東京から持ってきた
ファスナーのかかるねぶたの買い物袋、これだけだと弱いので
紙袋(40ルーブル)を1つ買って中に入れることにする。


15時(日本時間で13時)に戻ってきて、今日はもう営業終了。
ユジノサハリンスクで他に見たいものもなくなった。
あとは小説Uの手直しをしたり、大リーグの試合を見たり、
多和田葉子『飛魂』を読んでまったりすごす。
フェリーの中で食べた缶ビールが1本余っている。
着いた日に買ったウォッカもまだほぼ手付かず。
あとは稚内で買ったバターピーナッツ。
昼も多めに食べたし、今晩はあといいかと。


部屋に戻って財布を見ると10,000ルーブル近く残っている。
17,000ルーブル持ってきて7,000ルーブル使った(しか使ってない)ことになる。
小銭が56ルーブル残っていて、日本に持って帰っても両替できない。
近くのスーパーマーケットで冷えたスプライト(45ルーブル)を買う。


夕方になる。その後ずっと部屋の中というのも寂しいと
夕暮れのガガーリン文化公園の中を歩いて帰ってくる。
子ども向けのアトラクションが1人だけ乗せて動いている。
どうして遊園地というものはこんなにも物悲しいのだろう。
18時半になって教会から鐘の音が聞こえる。


小説Uの手直し3回目が終わる。東京に戻ったら応募しよう。
20時を過ぎて外から地鳴りのようなベース音が。
恐らくホテルの別館のディスコか。空が暗くなり出している。
風呂を沸かして入る。
夜、海外の旅先でよくするようにMTVを見る。ロシアのMTVだった。
男女がそれぞれロシアを旅する、男は金をかけず、女は金をかけて、
という内容だったか。ポップで洗練されている。


ウオッカをストレートで2杯飲んだだけでかなり酔いが回る。
荷物を整理して23時(日本時間21時)には寝た。