青森帰省9日目

今回の休暇で青森で丸一日過ごすのも今日で最後。
月曜を休むことにしたので移動は明日。


昨晩は『遮断地区』がやめられず、
午前1時近くまでかけて読み終えた。


8時に起きる。朝食はお節の残り。これで終わり。
今日も少し積もっていて、雪かきをする。
掃除機をかける。
遷宮」に関する伊勢神宮オフィシャルの
しっかりとしたパンフレットをざっと流し読みする。
年間1500もの儀式が執り行われ、
朝晩の食事のお供えも全て神聖な儀式だ、などなど。


明日の夜東京に戻ってから受け取れるように段ボールに荷物を詰める。
会社へのお土産やこの年末年始に読んだ本。
何かもっていくものはないか母に聞いたら
缶詰やレトルトなどたくさん出てきて箱がひとつでは足りなくなる。
もうひとつの箱に本棚の本を詰める。
大学のときに読んだ岡崎京子の初期の作品と
中学のときに読んだ荒俣宏帝都物語』とその他文庫を何冊か。
ヘミングウェイ老人と海』を読みたくなって探すが、見つからない。
既に以前東京に送ってあるのかもしれない。


妹の旦那から「ラーメンを食べに行きましょう」とお誘いを受けて、
11時過ぎに迎えに来てくれる。
段ボールふたつをまずは沖館のヤマト運輸の集配センターにもっていく。
窓口は混んでいた。受付のおばさんたちがキビキビと立ち働いている。


新町の駐車場に停めて夜店通りの「とうぎょう」というつけ麺の店に入る。
カウンターは僕らが座っていっぱいになる。
「濃厚めん」の全部乗せにする。エビ辛がうまい。
麺を食べ終わってスープ割用の出し汁で割って飲んだらとてもおいしかった。
夜店通りにこういう店があったのか。知らなかった。
5年前にはあったとのこと。僕が気がつかなかったのか。
その夜店通りも正月とは思えないぐらいに閑散としていて。


新町の成田本店へ。今回持ってきた本はあらかた読み終えて、
あと半日読むものとして昨年のノーベル文学賞を受賞した
アリス・マンローの短編集を読んでみたいと考えていた。
新潮のクレストブックスから出ている。
大きな本屋は青森市にもいくつかあるけど、
手に入るのは成田本店だけだろうなと思った。
年末だったか、毎日新聞を読んでいたら
池澤夏樹鴻巣友季子ともう一人女性の作家の方が対談をしていて、
カナダの作家が面白いとアリス・マンロー
マーガレット・アトウッドマイケル・オンダーチェの新作を取り上げていた。
そこではアリス・マンローの「次元」という短編がとにかく面白いとあって、
その作品の収められた『小説のように』を買う。
他、『Coyote』のジョン・カサヴェテス特集号と
るるぶ』の伊勢神宮のを合わせて。
店員のレジの年配の方は僕が小さい頃から見かけたことがある気がした。


母に頼まれたものを買いに大きなドラッグストアに寄っていく。
帰りは吹雪。
帰ってきてさっそく『小説のように』を読む。
確かに「次元」は面白い。とてつもないものが垣間見える。
人間関係とかこの世界のやりきれなさ、割り切れなさ。
その後いくつか読み進めて、あとはそれほどでもない。
いや、確かに巧くて人間も状況もよく描けている。
ストーリーがストレートすぎて僕には物足りない。


夕方、温泉銭湯へ。
最終日の1日前で母がカレーを作る。
夜はそれを食べる。
焼酎の残りをお湯割にして飲む。
るるぶ』をぱらぱらとめくってみる。
向田邦子『父の詫び状』を読む。