電子書籍というもの

「anan」も一頃の勢いがなくなってきたという話から、
それでも紙の雑誌はいいね、という話になった。
僕なんかは「少年ジャンプ」のあのザラザラした質感を思い出す。
いくら電子書籍の時代となっても
紙の雑誌はまだ当分なくならないだろうと思う。


誰もがタブレットを持ち歩いていて、
床屋で待ってる間に、無料で、クリックひとつで
「週間ポスト」をダウンロードできるようになったら、紙はなくなる。
逆に言うと、そこまで手軽にならないとなくならない。
紙のほうが受け取る側が楽だから。


あるいは、例えば、
コンビニの立ち読み文化がまだ残ってるうちはダメとも言える。
やはりタブレットをもってって、ダウンロードさせる?
いや、そのときにはわざわざコンビ二まで行って電子雑誌を買う必要はないか。
なんにしてもダラッとした格好の20代・30代の男女が数人
フロアの隅で真夜中にタブレットをもってヌボッと立っている光景はおかしい。


そのとき紙の雑誌はノベルティ的な
手に取ったときの質感を大事にする方向に向かうだろうか。
上質な紙の匂い、めくるときの手触り、
印刷された写真の光沢と影が光の加減で変化する。


去年だったかの統計で書籍全体に占める電子書籍の割合は8%で、
これを高いとみるか低いと見るか。
関連するページ。「2013年度 電子書籍コンテンツ市場の需要予測」
http://www.ictr.co.jp/report/20130626000041.html


神保町の三省堂に入ると盛んに「Lideo」というリーダーを売っている。
平積みの中にも電子書籍版が並んでいる。
なんかあれも不思議な感じがしてて。
かつて敵と騒いだものを売ってるというか。


もちろん僕は電子書籍全般に対して興味が無い。
新書と新聞とビジネス書だったらいいかなあ。
バイスに左右されない、単なる情報に過ぎないもの。
専用のリーダーを持ち歩くのは面倒だから、タブレットだろうね。


僕が予想するに10年後の電子書籍
紙のような質感と薄さのフィルム型両面スクリーンを何百枚も束ねたものに
その都度本一冊丸ごとダウンロードして全ページ、
表紙含めて表示させたものをめくりながら読む、となるのではないか。
サイズはA5版から文庫版など。
製作コストがかなり下がったら使い捨ても生まれる。
どちらかと言うと近未来SF映画のガジェットみたいなものですが。